行政書士で選挙プランナーの戸川大冊氏が26日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)にリモート出演。兵庫県知事選を巡り公職選挙法違反の「運動買収」疑惑が指摘されている斎藤元彦知事(47)について言及した。
番組内では斎藤知事のSNS広報戦略を提案したという県内のPR会社「merchu(メルチュ)」への取材の回答を紹介。「今回の件は仕事としてやっていた?」との問いには「“答えるな”と言われています」と答えたという。また、「そう言っているのは弁護士から?」との問いには「そうですね」と答え、「説明が必要では?」との問いにも「それも含めて今は答えられません」と話すにとどまったという。
戸川氏は知事選で斎藤氏を支援したPR会社社長が、文章や写真などを公開するサービス「note」上で、同氏の選挙戦でSNS戦略を提案。「広報全般を任された」などとつづったことについて、「最初にnoteに出たときはこれはひどいなという感じ。こんなことをまず公表するというのはひどいこと。守秘義務もあったもんじゃないですから」とPR会社の対応に驚き。PR会社が表に出てきたことにも「どういう案件でも基本的に公表はしないですね。守秘義務がありますので、公表はできないですね」と続けた。
元テレビ朝日社員の玉川徹氏が「全部嘘でしたという話ならどうなるんですか?」と元大阪地検検事で弁護士の亀井正貴氏に質問。亀井氏は「そうなった場合、何かできるとしたら斎藤さん側がPR会社に対して損害賠償請求をやれるかどうか」と答えた。
玉川氏はさらに「あそこまで書いておいて全部嘘でしたという話になるんですかね?」と質問。戸川氏は「PRが上手で書きすぎた、盛りすぎたということはあるかなと思いますけど、それじゃなかったらあり得ない話。これでお金をもらっていたら違法ですから。最終的には全部嘘でしたっていうことしか解消法はないと思って見ています」と解説した。
玉川氏は「全部嘘でしたと言ったら(PR会社の)彼女は信用を全く失う」と話すと、戸川氏は「既に信用を失っている。公表をしている時点で信用を失っていると思います」と話した。元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏も「実際に一緒に活動している映像が残っているから、noteを消したとしても選挙カーの上に乗ったりとかいろいろあるから全部嘘は難しいんじゃないかと思います」と見解を語った。
玉川氏は「Xのポストとかいろいろあるわけでしょ。noteだけじゃないわけですよね。全部嘘でしたっていうのは個人的にはなかなか難しいのかなと思いますけどね」と発言。これには司会を務めるフリーアナウンサーの羽鳥慎一も「印象ではありますけど、ちょっと厳しいかなという感じがします」とうなずいていた。
知事選で斎藤氏を支援したPR会社社長が、文章や写真などを公開するサービス「note」上で、同氏の選挙戦でSNS戦略を提案。「広報全般を任された」などとつづった。公選法では、選挙活動で報酬を支払える対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されている。斎藤氏は25日、全国知事会後に記者団に対し「私としては、公職選挙法に違反する可能性はないと認識しています」と疑いを否定。PR社長が行っていた選挙動画のライブ配信について、斎藤氏は「個人参加のボランティア」と認識を示した。PR会社へは「製作費として70万円ほど支払っています」と述べ、斎藤氏の弁護士はポスター等の作成など5名目を依頼したとしている。