プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が26日、都内で行われ、今季の最優秀選手賞(MVP)にセ・リーグは巨人の菅野智久投手(35)が選ばれた。菅野の受賞は4年ぶり3度目。
栄冠に輝いた菅野は、投票総数302票中、253票を獲得。壇上で「今回で3回目の受賞ですが、今回が一番うれしいです。今年は監督も変わって、一緒に現役時代にプレーした阿部監督のもとで何とか優勝したいと思って臨んだシーズンだったので、その中心にいられて本当にうれしい。この喜びを自分自身の次へのステップアップにしていきたい」と喜びを語った。
受賞会見では「自分の野球人生で忘れられないシーズンになりました」と改めて今季の戦いを振り返った。
3度目の受賞となったが、過去の受賞とは「全然違います」ときっぱり。「1回目がたぶん2014年だったと記憶していますけど、そのときは、なんとなく消去法で選ばれたのかなっていう感じがしていたんです。(2回目の)2020年はコロナの短縮シーズンで難しいシーズン。そのときも最後までシーズンを戦い抜けたというまた違った達成感がありました。今年に関しては、なんとか阿部さんを日本一の監督にしようということでスタートした中で優勝することができたので、そういう、一緒にプレーしてきた方が監督になられて、新しい環境の中で優勝できたという意味では、特別な思いだった」と、これまでとは一味違う喜びをかみしめた。
昨季は苦しいシーズンを過ごしたが、今季は見事な復活。「おそらく、去年の今頃は、菅野がMVPを獲ると思っている人は誰もいなかったんじゃないかと思う。自分自身、絶対やれるんだという、まだまだやれるんだということを信じて昨年のオフからトレーニングだったり、自分自身を見つめ直す時間に費やしてきた」との自負がある。そのうえで「僕一人の力じゃなくて、いろんな人が携わってくれて、今回のこの場にいられると思っているので。感謝という簡単な言葉では表せないほど、周りの方に支えられてこういう場にいるんだなと改めて今日感じています」と周囲のサポートに感謝した。
来季は海外FA権を行使してメジャー挑戦を目指す。「舞台は変わると思いますけど、また、ここから新たなチャレンジができるというところに感謝をして、日々、野球選手としても人としても成長していけるように頑張っていきたい」と意気込んだ。
菅野は最多勝と最高勝率の投手2冠、三井ゴールデン・グラブ賞、ベストナイン、最優秀バッテリー賞と合わせて“6冠”制覇となった。今季15勝3敗、防御率1.67の活躍でチーム4年ぶりのリーグ優勝に貢献。海外FA権を行使してメジャー移籍を目指している。