◇男子ゴルフ 日本シリーズJTカップ(2024年11月28日 東京都・東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)
男子ゴルフの今季最終戦「日本シリーズJTカップ」は28日から4日間、東京都・東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)で開幕する。初の賞金王を狙う賞金ランク1位の平田憲聖(ELECOM)は26日、イン9ホールを回って調整。この日、誕生日を迎えて24歳となり気持ちを新たに運命を懸けた一戦に臨む。
激化する賞金王争いもついに最終局面を迎える。賞金ランク上位6選手に可能性が残る大混戦。今季ここまで4勝を挙げて賞金ランク首位を走る平田は爽やかな笑顔で意気込みを語った。
「今はここ数週間のトーナメントの中では一番楽しみ。今この順位を楽しみながら、ゴルフをできそうな感じです」
今大会は2年連続2度目の出場。グリーンの傾斜のきつい難コースだが、「自分に向いているコースかなと思う」と正確なショットを武器とする24歳が臆することはない。この日は過去に何度もドラマの起きた名物ホール、224ヤードの18番パー3を練習ラウンドで入念に確認。距離も長く、急傾斜のグリーン攻略に向けて「18番はいつ来ても本当に難しいなと思う。グリーンに乗せないのが一番良いかなと思っている」とグリーン手前に置き、アプローチで寄せてパーを拾うプランを思い描く。
誕生日を迎え、24歳初陣が最終戦となる。この日は報道陣からサプライズでケーキを準備され「普通に過ごしていると自分の誕生日を忘れちゃうので。良い1週間にしたいと思ってます」と少し照れくさそうにはにかんだ。
初日は賞金ランク順の組み合わせで2位の金谷拓実、3位の今平周吾と直接対決。24歳での戴冠となれば、18歳の石川遼(09年)、21歳の松山英樹(13年)、23歳の中島啓太(23年)に次ぐ年少4位となる。バースデーウイークに悲願の賞金王戴冠へ「自分の中で凄く意味のあるタイトル。目指して獲りたい」。いつもクールな平田が最終決戦を前に熱い闘志を燃やした。
▽賞金王決定の条件 賞金王の可能性が残るのは賞金ランク6位までの6人。今大会の賞金は優勝4000万円、2位1500万円、3位1000万円…となっており、金谷は優勝なら無条件で賞金王となり、優勝を逃した場合も2人までの8位タイ以内に入れば他選手の成績次第。今平、岩田、木下、石川は優勝が絶対条件。そのうち今平、岩田、木下は優勝なら無条件で賞金王となるが、石川は優勝しても平田が単独2位なら逆転できない。