元K―1女子フライ級王者のKANA(32)が、26日都内で公開練習を行い、12月20日にタイ・バンコクで開催される「ONEフライデーファイツ92」に向けて意気込みを語った。
今年9月にONEと契約したKANA。これまでK―1女子フライ級王者に輝くなど22勝11KOの戦績を残してきた。23年12月のK―1女子フライ級王座陥落以来、約1年ぶりの試合となる
ONEデビュー戦の相手は以前から対戦を熱望してきたアニッサ・メクセン(アルジェリア/フランス)に決まった。アニッサは、キャリア103勝6敗の戦績で世界最高峰の女性キックボクサーの一人として知られ、ONEアトム級キックボクシングで圧倒的な強さを見せている。
この日の公開練習では、3分1Rミット打ちでキレのあるパンチやキックを披露した。ONE初戦となるため練習からONEのグローブを着用して練習している。初めて付けた時はあまり良い感触ではなかったという。「ちょっと分厚いんで、全然握れなくて、初めて付けた時は、パンチが打ちにくいんのが率直な意見」と苦笑いしながらも「使っていくうちに今は全然何も違和感なく使えている」と話した。
1年ぶりの試合となるが、この1年間は日本とタイを行き来しながら練習に励んでいた。タイではONEでも活躍するスーパーボンのジムで練習していたと明かした。「日本にいると実戦からちょっと離れちゃうんで、タイで実戦練習とかを毎日やっていました」と説明した
アニッサと戦いたい理由は「世界最強だから」とひと言で表現した。5~6年前にアニッサと一緒に練習した際に衝撃を受けたという。「スパーリングでボコボコにされて、その時に同じ階級でこんなに強い選手がいるんだと思った。最初は“アニッサぐらい強くなろう”と憧れだったんですけど、そこからK―1女子も出来て、結果を残す中でアニッサを倒したいという気持ちになった時に対戦表明をしたのがきっかけでした」と語った。
そして「アニッサは120戦やっていて1回もダウンを取られたことがないので。その中で初めて自分が1回でもダウンを奪えばひとつ上に行けると思う。勝つことはもちろんですけれど、自分のスタイルはKOを狙っていくスタイルなのでそこは崩さずに、ONEでもKOを量産してONEのキックボクシングのカテゴリーを盛り上げていきたいと思います」と意気込んだ。
アニッサに勝利できれば最短でのタイトルマッチを見据える。「アニッサを世界で初めてKO勝ちする選手になれば評価は必然と上がるので、タイトルマッチにも近付きますし、しっかり倒しに行って最短でタイトルマッチに辿り着いてONEのベルトを獲りに行きたいなと。2025年はタイトルマッチまで辿り着いて王者になりたいと思っています」と目標を掲げて、「アニッサに勝って、ペッティージャーの本拠地で、自分はアウェイで倒したいと思っているので、タイトルマッチはタイでやりたいと思っています」と敵地でのタイトル奪取を望んだ。