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夢は故郷の英雄、志村けんさんの化粧まわしで土俵入り 東村山市“1丁目”出身の羽出山が新十両昇進

スポニチアネックス 2024年11月27日 15時55分

 27日に福岡国際センターで行われた大相撲初場所(来年1月12日初日、両国国技館)の番付編成会議で新十両昇進を決めた東洋大出身の羽出山(はつやま、25=玉ノ井部屋)が福岡県・須恵町の同部屋宿舎で会見し「上がりたい一身で稽古してきた。めっちくちゃ、うれしい。秋場所の優勝で自信につながって九州場所も緊張せずに取れた。十両をすぐに通過して、幕内へいけるような稽古をもっともっとしたい」と抱負を述べた。

 東洋大出身の羽出山は2022年春場所に三段目100枚目格付け出しで初土俵。幕下昇進後はケガなどもあったが、初心に返って基礎運動などで下半身を強化することに専念。今年秋場所で幕下優勝を果たし、自己最高位の西幕下筆頭で迎えた九州場所で5勝2敗の好成績を挙げて関取の座をつかんだ。同学年で日大出身の尊富士らはスピード出世で駆け上がっていったが「自分は自分のペースでと思っている。みんなの後ろ姿を見て、後ろで牙を研いでいる。最終的に追いつければいい」と悠然と構えた。

 玉ノ井部屋の力士は師匠(元大関・栃東)にちなみ「東」の文字をしこ名とすることが通例となっているが、「この名前でいきたいと思っていた。なかなか読まれにくい名前だし、もともとしこ名みたいなので(笑い)」と羽出山はこだわりをみせる。全国に20人ほどの珍名で、幼少期は「はでやま」とか「はねでやま」などと呼ばれ「嫌だった」と明かすが「(今は)僕自身に気にいっていますし、この名前を広めたい」と愛着を持つ。

 出身は東京都東村山市。2020年3月に亡くなった不世出のコメディアン、志村けんさんは「東村山を有名にした人。市民にとっては英雄です」と尊敬、焦がれの存在だ。玉ノ井部屋入門の際には志村さんの銅像にあいさつし「だいじょうぶだぁ まんじゅうを差し入れを持参しました」と明かす。実家は同市の一丁目。そう、土曜8時の伝説の番組「8時だヨ!全員集合」の少年少女合唱隊というコーナーで志村さんが熱唱した「東村山音頭」のサビの部分で登場する番地。「イッチョメ、イッチョメ、ワァーオ」で一躍、志村さんをブレークさせた名フレーズでもある。

 羽出山によると、志村けんさんの実兄とは親交があり、幕内に昇進して志村けんさんの化粧まわし作成をお願いする夢を抱いている。「東村山といえば、志村けんさん、その次に羽出山といわれるぐらいの活躍がしたい」と193センチの長身力士は目を輝かせた。

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