広島・栗林良吏投手(28)が27日、広島市南区の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4500万円増の年俸1億6000万円で一発サイン。交渉の席では球団側に「サードユニホームを作ってほしい」と要望したことを明かした。サードユニホーム導入で選手とファンが一体となって広島県、中国地方が盛り上がることを願うとともに、来季のマウンドでは“セ界一”の登板数を目標に掲げた。
栗林は交渉の席で、かねて抱いていた思いをぶつけた。他球団では既に導入しているサードユニホームの製作を要望。選手とファンが一体となれる企画として実施を求めた。
「自分も着て楽しいですし、ファンの皆さんにも喜んでもらえるのかなと。サードユニホームを作ってほしいとお願いした。検討してくれることを祈っている」
チームは過去に企画ユニホームとして、デニム柄や、サッカーJ1のサンフレッチェ広島とコラボしたものを着用した。だが、これらの企画ユニホームは21年を最後に3年間、製作されていない。
前回お披露目した際にモデルを務めた右腕は理想のユニホームを問われ、「まだそこまで(考えが)いっていない」としつつ、「(企画する際)そこに僕を入れてくれるなら是非」と立候補。いくつか候補を作製した上で、「ファン投票にしてもらえればいい」と決定までの青写真を描く。昨オフは同僚の島内が全選手の名前入りタオルの作製を要望して実現。サードユニホーム導入で活気に包まれることを願う。
「(相手が)サードユニホームの時にファンの皆さんも着ていて、盛り上がっていた。うらやましいなというのが一番。一緒になって広島を盛り上げ、中国地方が盛り上がればいいのかなと思う」
球団に新たなプランを提案した右腕だが、自身の来季のプランも明確だ。
「今年目標にした“チームで一番投げたい”というところは達成できたが、他チームではもっと投げている投手がいる。今度はセ・リーグで一番投げられるように頑張りたい」
球団最多タイの38セーブを挙げた今季は、キャリアハイでチームトップの60試合に登板。次に見据えるのは“セ界一”の登板数だ。今季セ最多の阪神・桐敷が記録した70試合は、自己管理を徹底すれば達成可能と意欲をのぞかせる。今季は登板前のブルペンでの投球数を減らす試みを行ったが、「四球から崩れていく試合を少なくしていければ、トータルの球数も減って、70試合でも、年間を通したら(60試合と)同じ球数ぐらいになると思う」。高い志を胸に刻み、右肘のクリーニング手術明けとなるシーズンでの活躍を誓った。(長谷川 凡記)
○…5年目での球団最高年俸を更新した栗林は、増額分での自己投資として、寝間着を購入をすると明かした。「パジャマを買おうかなと。(カブスの)今永さんがアドバイザーをしているやつとか。元々、夏用をお父さんが買ってくれて、今年から着てパフォーマンスが上がったので、冬用を(購入して)着て、来シーズンに備えて愛用していきたい」と笑み。快眠に向けたアイテムをそろえ、快投につなげる。