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古市憲寿氏 斎藤知事の新疑惑「公選法が明らかに時代に合ってない…対応してこなかった政治家の問題」

スポニチアネックス 2024年11月28日 10時11分

 社会学者の古市憲寿氏(39)が28日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事(47)をめぐる公選法違反の疑いについて言及した。

 知事選で斎藤氏を支援したPR会社「merchu(メルチュ)」の折田楓代表がブログに、選挙期間の「広報全般を任された」などと仕事として請け負ったと取れる文章を投稿。公選法では選挙活動で報酬を支払える対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されている。

 斎藤氏は27日の定例会見で、ブログについて「聞いていないし、内容も知らなかった」と説明。報道陣からは見解を問う質問が相次いだが、これまで通り、ポスターの制作費などで「70万円を支払っただけ。法令に抵触することはなかった」「折田さんはボランティアという認識だった」とした。SNSの戦略について折田氏はブログで詳細に説明しているが、斎藤氏は「自分と陣営で主体的にやっていた」と訴えた。ただ、折田氏が演説の動画撮影をするなど深く関わっていた事例などを挙げられると「代理人に聞いてもらいたい」「法的なことは代理人にお願いしている」と繰り返した。

 代理人の奥見司弁護士が斎藤氏の会見終了後、報道陣への説明の場を設けた。奥見氏によると、選挙のボランティアを探していた斎藤氏が9月下旬、支援者から折田氏を紹介され、同29日にメルチュの事務所を訪問し、ポスターやチラシの制作、SNS運用の話をした。翌日以降、プランと見積書が届き、ポスター制作費などで70万円支払ったという。奥見氏は運動員買収などの公選法違反には当たらないと強調。「ブログはうそか」と問われると「事実と、全く事実でない部分が記載されている。そういう意味では“盛っている”と認識している」と話した。

 古市氏は「ブログに女性社長が自分からウキウキして書いちゃったわけですよね。自分からウキウキして書いちゃうくらい、たぶんその方の認識では、これが法律に抵触するとは思わなかった、ということは、それが問題なんですけれども、裏を返せば今の公職選挙法がネット時代に合ってないということなのかなって思う」と指摘。

 「一般のあんまり選挙にかかわったことのない人、ある程度は政治は知っていたんでしょうけど、がっつり選挙にかかわってない人からすると“これもダメなの”ってことが分からないくらいだったという…ポスターはお金を払ってもよくて、SNSはダメって分からないじゃないですか、普通の感覚からすると」と言い、「公職選挙法が明らかに時代に合ってない。ネット選挙が始まって約10年が経つ。10年間、あんまり大した整理をせずにネット選挙というものに対応してこなかった公職選挙法の問題、政治家の問題と言ってもいいですけど、これが大きいと思う」と自身の見解を述べた。

 これに元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士「交渉選挙法がSNS問題について追いついていないというのは確かだと思いますけどね」としつつ、「それはまた別問題で、今現在の法律のもとでどうなのかというのが今問われている」と話した。

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