米カリフォルニア州の連邦地裁は27日(日本時間28日)、ドジャースの大谷翔平選手(30)の元通訳で、銀行詐欺罪などに問われた水原一平被告(39)の量刑言い渡しの期日を、12月20日から来年1月24日に延期すると決定した。
弁護側はギャンブル依存症に関する精神科医の鑑定で、水原被告が体調不良を理由に今月24日の最後の診察をキャンセルし、診断結果が出ていないとして26日に延期を申し立てた。
裁判資料によると、水原被告は2021年11月ごろから今年3月ごろにかけ、違法スポーツ賭博で負けた額を取り返すため、大谷選手の口座から約1659万ドル(約25億円)を盗み、胴元側に不正に送金した。
捜査当局に一時拘束され、水原被告は連邦地検との司法取引に応じ、罪を認めた。連邦地裁は保釈条件の一つとして、ギャンブル依存症の治療を受けることを求めた。
大谷選手の口座から得た金を課税所得として報告しなかったとする虚偽の納税申告の罪にも問われている。
当初はワールドシリーズ初戦の10月25日が量刑言い渡しの期日だったが、弁護人が同被告がギャンブル依存症に関する鑑定を受けるため、精神医学の専門家を探していると説明。連邦地裁に提出する書類作成に時間が必要だと主張し、検察側との合意の末、12月20日に延期されていた。今回が2度目の延期となる。