エンゼルスのペリー・ミナシアンGMが27日(日本時間28日)、オンライン会見に臨み、獲得を発表した菊池雄星投手(33)に期待を寄せた。
エ軍は同日、アストロズをFAとなった菊池と3年総額6300万ドル(約97億円)で契約合意したと発表した。
ミナシアンGMは菊池について「(ブルージェイズから)トレード後、ヒューストン(アストロズ)での好調は明らかだ。その前の活躍も素晴らしかった」とし「彼の基本的な数字、奪三振、四球を見ると、全体的に質の高い年だった。三振は本当に、本当に重要だ。ストライクゾーンを攻める投手、耐久性、とてもとても重要だ。この2つは、このクラブにぜひ加えたかったことだ。空振りも重要だし、守備のプレッシャーを軽減できる選手を加えることも重要だ。だから、彼はそれらすべてにフィットした」と奪三振の高さを特に評価した。
実際に今季の菊池は初めてシーズン200奪三振をクリアし、32試合で9勝10敗、防御率4・05。奪三振率10・55はア・リーグ3位、206奪三振はリーグ5位だった。
そして「ヒューストンでは明らかにスライダーの使用が増えた。彼の速球の有効性、特にゾーンの上への速球、打者の前に出る能力は、シーズン後半、特にヒューストンでは球界トップ5だった。つまり、投球能力、スタッツ、左腕、パワー、空振りのコンビネーションは本当に魅力的で、我々が必要としていたものだと思う」とエ軍にとって必要不可欠な存在と期待を寄せた。
続けてミナシアンGMは「もちろん、何よりもまずロッカールームでの仕事ぶりが合っていた。素晴らしい人間だ。投球を愛し、仕事を愛し、他の選手を助ける。歓迎される選手になると思う。 私は本当に興奮している」と菊池の人柄も高く気に入っていると語った。
菊池の獲得プロセスについては「とてもスムーズだと思う」と振り返り「彼はこれまでプレーしたどこからも熱烈な評価を受けていたし、私たちも彼のためにたくさんの仕事をした。シアトル(マリナーズ)であろうと、トロント(ブルージェイズ)であろうと、ヒューストンであろうと、彼が日本でプレーした場所であろうと、つまり、それらすべてにおいて、選手を掘り下げて、できる限り多くの情報を見つけ、彼がメイクアップの観点からどのようにフィットするかを確認する。そして彼は、私がショックを受けるような選手ではない。彼のベストシーズンはこれからだ」とこれまでの実績を徹底的に調べた上で、獲得に至ったとし、来季以降、キャリアハイの成績を残してくれると期待した。
また、今オフは通算97勝右腕のヘンドリックスらを獲得するなど積極補強を進めているが「我々はもっと選手を増やしたいと思っている。トレード市場、フリーエージェント市場、そしてその行く末を見守るつもりだ」とさらなる補強を進めたいとし「ローテーションは、もし改善策があると感じたら、それを実行に移そうと考えている。僕らはもっと良くなろうとしている。これまでやってきたことはかなりアグレッシブだった。これからも攻撃的であり続けるつもりだ。ケースバイケースだ。ローテーション、ラインアップ、オープン戦、ベンチ、選手層など、あらゆる面で改善すべき点がある」と引き続き、戦力強化を図ると明言した。