元衆院議員、元宮崎県知事の東国原英夫氏(67)が28日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、兵庫県の斎藤元彦知事が知事選での公職選挙法違反の疑いが指摘されている問題で、PR会社の対応に言及した。
知事選で斎藤氏を支援したPR会社「merchu(メルチュ)」の折田楓代表がブログに、選挙期間の「広報全般を任された」などと仕事として請け負ったと取れる文章を投稿。公選法では選挙活動で報酬を支払える対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されている。
斎藤氏は27日の定例会見で、ブログについて「聞いていないし、内容も知らなかった」と説明。報道陣からは見解を問う質問が相次いだが、これまで通り、ポスターの制作費などで「70万円を支払っただけ。法令に抵触することはなかった」「折田さんはボランティアという認識だった」とした。SNSの戦略について折田氏はブログで詳細に説明しているが、斎藤氏は「自分と陣営で主体的にやっていた」と訴えた。ただ、折田氏が演説の動画撮影をするなど深く関わっていた事例などを挙げられると「代理人に聞いてもらいたい」「法的なことは代理人にお願いしている」と繰り返した。
代理人の奥見司弁護士が斎藤氏の会見終了後、報道陣への説明の場を設けた。奥見氏によると、選挙のボランティアを探していた斎藤氏が9月下旬、支援者から折田氏を紹介され、同29日にメルチュの事務所を訪問し、ポスターやチラシの制作、SNS運用の話をした。翌日以降、プランと見積書が届き、ポスター制作費などで70万円支払ったという。奥見氏は運動員買収などの公選法違反には当たらないと強調。「ブログはうそか」と問われると「事実と、全く事実でない部分が記載されている。そういう意味では“盛っている”と認識している」と話した。
こうした斎藤氏の疑惑を巡り、東国原氏は「だいぶ事実に近づいてきたなという印象。1週間ぐらい前だとPR会社の社長さんのnoteの文章しかなかったので手がかりが。これを我々は論評していた。そうするとどうしても一方的にならざるを得ない。でも今回斎藤さん側の弁護士の説明があって、非常に論点が整理できたなと思います。おそらくこの斎藤さん側の弁護士の方はこれはうそをついてないと思います。非常に論理的にされております」と前日の記者会見を踏まえた上での見解を語った。
その中で今後の問題点は「PR会社の社長が弁護士同席のもとで記者会見をやるのか。あるいは捜査機関が調査してヒアリングするのか分かりませんが、僕は記者会見をやったほうがいいと思います。記者会見には記者会見で返すべき」と提言した。