テレビ東京は28日、東京・六本木の同局で定例社長会見を行い、8日に文芸春秋らを相手取った名誉毀損(きそん)の民事訴訟を取り下げたお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)および松本が所属する「吉本興業」に言及した。
松本が女性に性的行為を強要したと報じた「週刊文春」の記事で名誉を毀損(きそん)されたとして5億5000万円の損害賠償などを求めた訴訟を巡り、今月8日、所属する吉本興業を通じて裁判の終結と自身のコメントを発表した。
同局は松本がレギュラー出演する番組は制作していないが、長田隆専務取締役は「吉本興業の幹部の方がお見えになって、ご説明と謝罪をいただいた」と説明。「リリース発表後すぐに吉本興業さんから“ご説明を”と言われた。それ以上の話はしていない。今回はご説明をうかがったという範囲」とした。
テレビ東京と吉本興業所属タレントを巡っては、「ウイニング競馬」(土曜後3・00)でMCを務めていたお笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二が、今年7月、東京都新宿区に止まっていたロケバスの中で女性に性的暴行を加えたとして不同意性交などの疑いで警視庁に書類送検された。これを受けて所属する吉本興業は斉藤との契約を解除。斉藤は13年4月から「ウイニング競馬」でMCを務めてきたが、9月25日に降板が発表された。
長田取締役は「斉藤さんの時も吉本興業の幹部の方からご説明をいただいた。その時に遺憾の意を表明しましたし、きちんと対応していただきたい、こういうことがないようにと申し伝えております」と話した。
続けて「基本的にはこういう事が起こった場合は、視聴者の方、一般の方に向けてきちんとご説明していただきたいというのはあります。引き続きこれからもその姿勢に変わらない。何より人権方針の考え方にのっとり、適切に対応して参りたい」とした。