◇欧州リーグ1次リーグ第5戦 Rソシエダード2―0アヤックス(2024年11月28日 スペイン・サンセバスチャン)
サッカーの欧州リーグ(EL)1次リーグ第5戦が28日、各地で行われ、25位レアル・ソシエダード(スペイン)の日本代表MF久保建英(23)が本拠での2位アヤックス(オランダ)戦に先発出場。0―0で迎えた後半22分、試合の均衡を破るMFバレネチェアの先制ゴールをアシスト。後半40分には圧巻の個人技からチーム2点目を決めるなど、1得点1アシストの大活躍で2―0勝利へと導いた。
2季ぶりのEL出場となるRソシエダードは1次リーグ4試合を終え、1勝1分け2敗の勝ち点4。得失点差などの影響によりプレーオフ出場権外の25位と低迷。この第5戦は3勝1分けの2位につけるオランダの名門を本拠で迎え撃つことになった。
久保は先日のビルバオ戦に続き公式戦2試合連続でスタメン出場。4―3―3の前線右ウイングに入ってプレー。前半24分、セットプレーのこぼれ球をペナルティエリア手前から左足ダイレクトシュート。これは相手に防がれるも久保はハンドをアピール。しかし、PK獲得とはならなかった。
その後なかなかチャンスを作れない展開が続くと同44分、久保が右から左サイドへと動きボールを受けると絶妙スルーパス。左サイドを駆け上がったFWベッカーがダイレクトでグラウンダークロスを入れ、エリア内のFWオヤルサバルがターンして左足シュート。久保が相手の一瞬のスキをついて決定機が生まれがシュートはわずかに枠の左へと外れゴールならず。
同アディショナルタイムにも久保が右サイドを駆け上がりクロスが相手に防がれると、はじかれた浮き球をすかさず右足ダイレクトボレー。だがこれもわずかに枠の上へと外れ、0―0のまま前半終了。枠内シュートは前半0本だった。
久保は後半に入っても好機を演出。同14分には相手陣内でボールを奪取。カウンターで一気にゴール前へと迫り、中央へ切り替えして左足でシュート。今度は力なく相手GKにキャッチされてしまった。それでも同22分、右サイドをDFアランブルとのワンツーから抜け出すとエリア内深くまで進入し左足で鋭いクロス。これを投入されたばかりのMFバレネチェアが押し込み待望の先制ゴールを決めた。
さらに同40分には久保の独壇場に。右サイドでこぼれ球を拾うと、プレスの緩くなった相手のスキを見逃さず単独でドリブル突破。相手2人の間を縫って一気にゴール前に迫り左足で左隅の絶妙なコースにテクニカルシュート。相手4人に囲まれながらもチーム2点目を決め本拠スタジアムはこの日一番の盛り上がり。
後半42分に“お役御免”とばかりに途中交代となると、拍手喝采のスタンディングオベーションで迎えられた。試合は2―0の快勝で勝ち点7に伸ばし、前節25位から一気に16位へ浮上。プレーオフ出場権獲得へ前進、さらには決勝トーナメントストレートインにも望みを繋げた。