現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が29日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で準優勝に終わった日本代表「侍ジャパン」の戦いぶりについて語った。
1次ラウンドから参加チーム唯一となる無傷の8連勝で決勝まで進んだ侍ジャパンだったが、24日の台湾との決勝に0―4で敗れ、2019年の第2回から2大会連続の優勝を逃して2位に終わった。
この結果に落合氏は「これが野球ですよ」とひと言。それまでの連勝街道から一転、決勝では日本に流れが来ていなかったように見えたが、「その可能性はあった」と予兆があったことを明言した。
その予兆は23日のスーパーラウンドのデーゲームでベネズエラが米国に敗れたところから始まっていたという。米国が勝ったことで、日本の決勝進出がナイターの台湾戦を待たずして決定。また台湾もTQB(得失点率)により決勝進出が決まった。
これを受けて台湾は23日の日本戦で先発投手予告していた左腕の林イク〓(リン・イクビン)を、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)に罰金を支払って変更。結局、陳柏清(チン・ハクセイ)が先発し、林イク〓は24日の日本との決勝に回った。
落合氏は「日本戦の先発ピッチャーを罰金を払ってでも変えてきた。あの辺からちょっと流れが変わってきたような気はします」と断言。その理由として「絶対日本に勝たなきゃいけないっていうピッチャーを、予選ラウンドで使うのか決勝で使うのかっていうのは、大きな決断のしどころ。それがその前に決勝進出が決まったことで、一息つけたっていうのはある」と分析した。