フジテレビは29日、東京・台場の同局で定例社長会見を行い、兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事を支援したPR会社「merchu(メルチュ)」の折田楓代表の自宅に突撃取材したことについて言及した。
折田氏はブログで選挙期間の「広報全般を任された」などと仕事として請け負ったと取れる文章を投稿。これにより、公職選挙法違反の疑いが浮上。公選法では選挙活動で報酬を支払える対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されている。
同局情報番組「Live News イット!」(月~金曜後3・45)では、自宅のインターフォンが映し出された。インターホンを鳴らしたが、応答はなく“雲隠れ”の状況が続いていると報じ、一部批判を受けていた。
報道担当の小林毅専務は「さまざまなご意見、ご指摘あるのは承知しております。我々としましては取材、番組制作の詳細については控えさせていただきます。そういう意見があることは承知しております」と語った。また、取材方法については「取材を尽くすというのは、一つの我々のやり方、長年やってきた方法でございますので、そのことがいいか悪いかという判断について、いろいろなご意見が出ているということは、受け止めていくしかないと思います」とした。
兵庫県知事選では、SNSを駆使した選挙戦略で“風”を起こし、前職・斎藤元彦氏が再選。パワハラ疑惑などをめぐり県議会で不信任決議を受けた中での大逆転の裏には、斎藤氏のパワハラ疑惑や“おねだり”を大きく報じたテレビ、新聞など“オールドメディア”に対する市民の不信感があると指摘する声も多く上がっている。