◇ボクシング全日本選手権第4日(2024年11月29日 東京・ひがしんアリーナ)
23年全日本フライ級覇者の国府縞鈴(こりん、日体大1年)が初戦となったバンタム級準々決勝で中野芳香(日大)に5―0判定勝ちし、30日の準決勝に進出した。
1、2回は長いリーチを生かした左ジャブを軸に、フェイントを織り交ぜながら主導権を握った。3回は次戦の対戦相手を想定して前に出たが「3回は思うようにパンチを打ち込めなかった。今日の動きでは勝てないしっかり修正したい」と準決勝で対戦する成田華(日体大)戦への課題を口にした。
昨年制した全日本選手権は同じ熊本県の原田美琴(東洋大)がバンタム級で出場していたため、自身はフライ級で出場。今大会は一階級上でエントリーし「フライは減量がきついのでバンタム級が適正。コンディションはいい感じ」と手応え。今春、日体大進学後は高校時代までは取り組んでこなかったフィジカルトレーニングを週2日行い「大学生になって階級が上の人とのスパーで、自分に足りないパワーが少しは付けられたが、まだまだ。自分が苦手な部分なので頑張っていきたい」とさらなる飛躍を誓う。
日体大進学の決め手となった、東京五輪女子フェザー級金メダリストで22年11月に引退した入江聖奈さんと今年10月に練習をする機会があった。マスボクシングで手合わせし「いろいろ教えてもらった。レベルも全然違うし、自分はまだまだ」と振り返りながら、28年ロサンゼルス五輪へのアドバイスをもらったことも明かした。
ライト級で出場する姉・紗鈴依(さりい、日体大2年)との姉妹同時優勝へあと2勝。「(次戦は)簡単には勝たせてくれてないと思うが、絶対勝ちたい思いもある。(姉・紗鈴依と)お互い強い相手だが乗り越えていきたい」と力を込めた。