日本ハムからドラフト6位指名された法大・山城航太郎投手(22)が29日、川崎市内のホテルで入団交渉に臨み契約金3000万円、年俸770万円で仮契約を結んだ。色紙に「圧倒的投手」と記した最速154キロ右腕は、今季最多勝&最高勝率に輝いた伊藤大海投手(27)を目標に圧倒的に信頼されるスターを目指すと宣言した。(金額は推定)
夢はドデカい。山城は色紙の意図を、丁寧に説明した。「ただ活躍するとか結果を残すのではなく、圧倒的に信頼されるとか抑えるとか、普通じゃなくていろいろな面で圧倒される投手になりたい」
イメージはずばりエースの伊藤だ。「自分が見てきた中では伊藤さんです。野球以外の面でもメンタル面とか…。所作も見て感じるものがあって大事にしたいですし、お手本にしたい部分が多い」と目を輝かせた。
中継ぎか先発か、球団は将来を見越して、適性を見極める。
同じ福岡県出身で、しかも実家が近所という新庄監督にも質問したいことがある。「大事な局面で結果を残されている方ですのでどういう心情でプレーしたか聞いてみたい」。
同期入団となる3位の浅利(明大)、5位の山形(早大)と東京六大学トリオとは食事会で絆を深めた。「仲良くなれそうな気がするんです。明るく冗談も言い合えるので」。神宮では覇を競い合ったが、悩みを打ち明けられる仲間となる。
交渉の場では大渕隆スカウト部長から「プロはやはり結果が問われる。結果が大事。その他にも人として大事な部分がある」と諭された。「普通のサラリーマンでは味わえない体一つで全てを懸け、結果を求めていく。その思いでやれる人間はそんなに数多くいない」。山城はプロの厳しさを再認識しつつ、実力が全ての世界で生き抜く覚悟を示した。