日本バスケットボール協会が29日、公式サイトで男子日本代表チームに関する声明を発表し、トム・ホーバス監督(57)について「当協会としましては引き続きホーバスHCと日本代表チームを全力でサポートして参ります」と続投することを29日、明らかにした。
NBAレーカーズの八村塁が男子日本代表の強化方針やホーバス監督の手腕に苦言を呈したことで大きな騒動となったことについて「男子日本代表チームをめぐる一連の動きについて大変なご心配をおかけしております」と謝罪。
今回の一連の出来事を受けて「当協会といたしましては、今一度、組織内外におけるコミュニケーション、情報発信、連携の在り方について見直しと改善を進めてまいります」とした。
ホーバス監督の選定までの過程については「パリオリンピックまでの経緯も考慮したうえで、掲げる強化方針にコミットでき、その方針に最も適していると判断」したとして「ロサンゼルスオリンピック出場に向け契約をオファーし、受諾いただきました」と説明した。
そのため「当協会としましては引き続きホーバスHCと日本代表チームを全力でサポートして参ります」とホーバス監督を続投する意思は変わらないとした。今後も「HC、選手、チームがバスケットボールに集中できる環境を提供し、出場権を獲得したアジアカップを戦い、FIBAワールドカップ予選を突破しオリンピックへの道を切り開けるよう、環境を整えていくことが責務だと改めて強く感じております」としている。
以下、日本バスケットボール協会の声明全文。
バスケットボールファン、関係者の皆様へ
この度は、男子日本代表チームをめぐる一連の動きについて大変なご心配をおかけしております。
今回の一連の出来事を受け、当協会といたしましては、今一度、組織内外におけるコミュニケーション、情報発信、連携の在り方について見直しと改善を進めてまいります。
ホーバスHCには、HCを選定する過程でパリオリンピックまでの経緯も考慮したうえで、掲げる強化方針にコミットでき、その方針に最も適していると判断し、ロサンゼルスオリンピック出場に向け契約をオファーし、受諾いただきました。
当協会としましては引き続きホーバスHCと日本代表チームを全力でサポートして参ります。
そして、HC、選手、チームがバスケットボールに集中できる環境を提供し、出場権を獲得したアジアカップを戦い、FIBAワールドカップ予選を突破しオリンピックへの道を切り開けるよう、環境を整えていくことが責務だと改めて強く感じております。
日本代表AKATSUKI JAPANへの引き続きのご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。
日本バスケットボール協会会長 三屋裕子
≪八村騒動経緯≫
▼13日 グリズリーズ戦後に八村がJBAの強化方針を「お金の目的がある」と批判。日本代表コーチの選定にも「日本代表にふさわしい、男子のことを分かっている、そういう人がコーチになってほしかった」と不満を口にした。
▼20日 アジア杯予選の日本―モンゴル戦前日にJBAの渡辺事務総長が対応。「発言は重く受け止めている。ミスコミュニケーションがあり、彼(八村)に負担をかけてしまった」と反省。28年ロス五輪を見据えて契約延長したホーバス監督について「決定が変わることはない。最大限バックアップする」と強調した。
▼23日 ナゲッツ戦後に八村が再びJBA批判を展開。「プレーヤーファースト(選手第一)の精神が見られない。そういう方針の日本代表ではプレーしたくない。(ホーバス監督の)練習のやり方、ミーティングも世界レベルではない」と不信感をあらわにした。