兵庫県・斎藤元彦知事が29日に公式X(旧ツイッター)を更新。PR会社「merchu(メルチュ)」の折田楓代表のブログ“騒動”初の投稿をした。
折田代表がブログに、選挙期間の「広報全般を任された」などと仕事として請け負ったと取れる文章を投稿。公選法では選挙活動で報酬を支払える対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されている。
斎藤氏は27日の定例会見で、ブログについて「聞いていないし、内容も知らなかった。そこに対する若干の戸惑いはある」と述べた。報道陣からは見解を問う質問が相次いだが、これまで通り、ポスターの制作費などで「70万円を支払っただけ。法令に抵触することはなかった」「折田さんはボランティアという認識だった」とした。
SNSの戦略について折田氏はブログで詳細に説明しているが、斎藤氏は「自分と陣営で主体的にやっていた」と訴えた。ただ、折田氏が演説の動画撮影をするなど深く関わっていた事例などを挙げられると「代理人に聞いてもらいたい」「法的なことは代理人にお願いしている」と繰り返した。
代理人の奥見司弁護士が斎藤氏の会見終了後、報道陣への説明の場を設けた。奥見氏によると、選挙のボランティアを探していた斎藤氏が9月下旬、支援者から折田氏を紹介され、同29日にメルチュの事務所を訪問し、ポスターやチラシの制作、SNS運用の話をした。翌日以降、プランと見積書が届き、ポスター制作費などで70万円支払ったという。奥見氏は運動員買収などの公選法違反には当たらないと強調。「ブログはうそか」と問われると「事実と、全く事実でない部分が記載されている。そういう意味では“盛っている”と認識している」と話していた。
そして29日、斎藤氏は「知事就任から10日が過ぎました」と8日ぶりに更新したXで報告。「来年度予算や重要政策についての打ち合わせなど、日々の業務に邁進しています」とし「県政をさらに前に進めていくため、職員や県議会、市町長との連携を図りながら、感謝と謙虚さを肝に銘じ、全力で頑張ってまいります。皆さまの応援をよろしくお願いいたします」とつづった。