歌舞伎俳優・片岡愛之助（52）が29日、12月1日に京都南座で開幕する「吉例顔見世興行」（～22日）の舞台稽古中に負傷し病院に搬送、鼻骨骨折と診断された。昼夜2作を当面の間を休養する。松竹が30日、発表した。
松竹は「11月29日（金）、『當る巳歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎』大津絵道成寺の舞台稽古をしておりました片岡愛之助が、舞台装置と接触し負傷いたしました」と発表。稽古終了後、病院で診察を受けた結果、「上顎(じょうがく)および鼻骨骨折」との診断を受けたとし、愛之助の当面の休演を発表した。
南座によると、29日午前11時ごろ、「大津絵道成寺」の稽古中に舞台装置と接触、正午ごろに南座が用意した車で病院へと向かった。30日現在、愛之助は「食事もとれている」としている。
また、妻で女優の藤原紀香は、負傷の知らせを受けるとすぐに愛之助の元に駆け付け、現在はそばで寄り添っているという。
愛之助は今回、藤娘から鬼へと5変化する「大津絵道成寺（おおつえどうじょうじ）」（昼の部）と、怪談舞踊の傑作「色彩間苅豆（いろもようちょっとかりまめ）かさね」（夜の部）の2本に出演予定となっていた。
「大大津絵道成寺」の藤娘・鷹匠・座頭・船頭・鬼役は中村壱太郎が、「色彩間苅豆」百姓与右衛門（久保田金五郎）役は中村萬太郎が務める。
復帰時期は「未定」とし、決まり次第発表するという。