ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使した甲斐拓也捕手(32)が30日、地元・大分市で行われた野球教室に参加し、近日中にも獲得に乗り出している巨人と直接交渉することを明かした。「12月に入っていろいろと段階を踏むところは来ると思いますし、なるべく(決断を)延ばしたくはないですけど」と話した。
野球教室では野球少年少女から去就について質問が飛ぶ場面もあった。「毎回、同じになって申し訳ないですけど、本当に変わりがない」と現状を語ったが、師走に入り決断の時は迫ってくる。巨人だけでなく、引き留めを図っているソフトバンクとも直接交渉することも明かした。
前日29日には阪神から国内FA権を行使した大山が残留を表明した。会見では決め手としてファンの存在を挙げていた。甲斐も優勝祝賀パレードなどでファンのありがたみを改めて実感し、「そういう(残留を望む)声は響きますし、それは素直にうれしく思う」とに感謝した。
球界屈指の守備力を誇る捕手が選ぶのは移籍か、残留か。「野球人生において二度はない決断だとは思っている。しっかり自分がどうしたいか、どういった野球選手でありたいのかを含め考えていかないといけない」。熟慮を重ねて決断を下す構えだ。(杉浦 友樹)