米移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」が1日、財政難のパドレスはこのオフも年俸総額削減に動かねばならないと報じた。
1年前のオフ、年俸総額削減の目的でフアン・ソト外野手をヤンキースへトレードしたが、このオフも同じことをしなければならない。現在の見積もりでは、ぜいたく税の対象となる25年のパドレスの年俸総額は2億4400万ドル(約366億円)で、第一課税ラインの2億4100万ドル(約361億5000万円)を既に上回っている。そこでパドレスは約4000万ドル(約60億円)の年俸削減を目指さねばならず、同時にチーム補強も行わねばならない。少なくとも1人の先発投手を獲得する必要があり、左翼手、指名打者、野手のベンチ要員も必要だ。
年俸削減の選択肢として考えられているのが、ルイス・アラエス内野手(27)のトレードだ。ドジャース・大谷翔平の三冠王を阻み、自身は3年連続の首位打者に輝いた好打者。コンタクト能力に優れたアラエスは21年に10%と低かった三振率をさらに下げ、22年は7.1%、23年は5.4%、そして24年は4.3%だった。しかし、アラエスには弱点もある。四球率が低下し続けており、パワーもほとんどない。また守備力にも課題があり、一塁手や指名打者に限定されている点も彼が近年何度もトレードされている理由の一つだ。
アラエスの来季の推定年俸は1460万ドル(約21億9000万円)で、このオフは大幅な昇給が見込まれるローテーションの中軸ディラン・シースやマイケル・キングの年俸よりも高い。アラエスをトレードすれば、見返りでローテーション投手や外野手を補強できるかもしれない。一方でアラエスはパドレスとの長期契約を希望しており、25年の年俸を大幅に削減する形で後ろ倒しの長期契約を結ぶのかもしれない。今後のパドレスの動向が注目される。