宝塚歌劇団雪組スター縣千（あがた・せん）の2年ぶりの主演ミュージカル「FORMOSA！！（フォルモサ）」が2日、大阪・梅田のシアター・ドラマシティで開幕した。
18世紀に実在し、ロンドンで大流行したという偽書「台湾誌」の作者、ジョルジュ・サルマナザール（縣）を中心に、そのペテンの才能を取り込み、ともに名声を得ようとする男の姿を描いた。
すでに風格を漂わせる縣は、複雑な少年時代を経て空想の中に生きるうちにペテン師としての才能を開花させる男を熱演。音彩唯（ねいろ・ゆい）はジョルジュを包み込むようなヒロイン像を好演。ジョルジュを操る牧師で詐欺師、イネスを熱演した華世京（かせ・きょう）は軽妙で狡猾なセリフ回しに軽やかなダンスでも魅せた。公演は11日まで。縣にとっては初の東上主演作で、来年1月8～13日はKAAT神奈川芸術劇場で行われる。