日本維新の会の新代表に選出された吉村洋文大阪府知事(49)が2日、BS―TBS「報道1930」(月~金曜後7・30)にリモートで生出演し、党役員人事の裏話を明かした。
1日に投開票された代表選で、吉村氏は約8割の票を獲得。松沢成文参院議員(66)、金村龍那副幹事長(45)、空本誠喜衆院議員(60)を破った。今後は国政政党の日本維新の会、大阪維新の会、府知事という3つの肩書を持つことになる。
「永田町の古い感覚、政治をぶっ壊し、政策を実行していく改革政党でありたい」という吉村氏は、その言葉通り、税金で飲み食いしながら議論して進めていく方針をあらためていくという。
番組では、党役員人事について問われた。国対委員長に起用する方針なのは、漆間譲司衆院議員。MCのキャスター松原耕二氏から「事前に(漆間氏に)電話して、“お酒飲めないですよね?”と聞いたと聞きました」と質問されると、吉村氏は「すごい取材力ですね。本当です」と驚いた様子で認めた。
「漆間さん、お酒を飲めないと聞いていたんですけど、電話して、“漆間さん、お酒飲めないと聞いているけど、どう?”って聞いて。“一滴も飲めないです”って言うから、“じゃあ国対委員長お願いします”って言いました」
とはいえ、漆間氏の能力を知った上の起用だという。「漆間さんという方は、僕が市議会、彼が区議会議員になった時から一緒にやってきていますから、非常に能力の高い議員だとは分かっています。もちろん国会議員の中でまだまだ名も知れていないですけど、非常に能力も高いし、さまざまな交渉が当然、必要になるからそれをやってもらうのは前提」と解説した。
飲み食い政治からの脱却を狙う意味で、象徴的な人事にもなる。「飲み食い政治から距離を置くというのは、方針でもありますから。政策の意思決定は、もっときちんとしたプロセスの中でやっていこうよと。永田町の飲み食い、料亭から出て来たら方針が決まっている、とかいうシーンをよく見かけるんだけれども、そういう決め方じゃなくて、政策議論を戦わせて、物事を決定せさせていくプロセスを、日本維新の会は踏んでいくべきだという考え方を、僕は持っています」。また「永田町から見たら僕は非常識かもしれませんけど、こちらで進めたい」と力を込めた。