阪神・藤川球児監督(44)が来年2月の沖縄・宜野座キャンプでの臨時コーチを、糸井嘉男スペシャル・アンバサダー(SA=43)に要請したことを明らかにした。
「一番心が通じあうのが糸井と佐藤(輝)なんでね。佐藤(輝)へのアプローチでは小谷野(打撃コーチ)の助けにもなる。小谷野とは日本ハムでもオリックスでも一緒だったし」
糸井SAは近大OBで、佐藤輝明内野手(25)は大学の後輩に当たる。ともにプレーしたのはわずか2年間だが、固い絆で結ばれた師弟関係。新任の小谷野打撃コーチとも元同僚で、意思の疎通もスムーズだ。“超人イズム”を注入されてのレベルアップに期待が集まる中、佐藤輝もさっそく好意的な反応を見せた。
「いやあ、面白そうですね」
公私にわたり、アドバイスを授かってきた。細かいことにはこだわらないキャラクターが共通しているだけでなく、波長もバッチリ。5年目となる来季へ向けて飛躍を期すが、自身にとって一番の良き理解者がキャンプで密着してくれることとなった。もちろん、佐藤輝にも聞いてみたいことがある。
「あれだけデカいですけど、当てるのがうまいというか、レフト前とかポーンって打ったりしていますし。3割も何回も打っている。さすがだなと思う部分はあります。尊敬しているし、いろいろ話してみたい」
2年目以降は左方向への安打が全体の27~28%で推移しており、糸井SAが得意とした打ち方を習得できれば、広角へ打ち分けることが可能となる。同SAもかねて「輝は3割、30本を打てる能力がある」と発言。一気に覚醒まで持ち込みたい。
球団OBのジェリー・サンズ氏(37)も臨時コーチとしてキャンプ参加が決定。課題の攻撃力強化へ「糸井・サンズ」がメスを入れる。(鈴木 光)
【赤星氏も3年連続参加】
T…藤川監督は、春季キャンプにOBの赤星憲広氏(スポニチ本紙評論家)も臨時コーチとして招くことを明かした。「1、2軍ともに走塁面のところを。特に若い選手の糧になればいいかなと思う。走塁の部分を磨いておきたいところがチームにある。スチールを含めて」。岡田前監督が率いた23年から3年連続の参加。通算381盗塁の技術だけでなく、「解説、評論も長い。いろんな角度から選手を見ている」と語り、さまざまな切り口での助言を期待した。