◇プロボクシング「3150×LUSHBOMU vol.3」スーパーフライ級8回戦 横山葵海(ワタナベ《8回戦》デンマーク・ケビド(フィリピン)(2024年12月21日 ツインメッセ静岡)
22年アマチュア全日本選手権バンタム級王者の横山葵海(23=ワタナベ/1戦1勝1KO)が3日、都内の所属ジムでプロ2戦目に向けた練習を公開した。
12月21日にツインメッセ静岡北館で行われる「3150×LUSHBOMU vol.3」のメインイベンターとして、東洋太平洋同級6位のデンマーク・ケビド(28=フィリピン/13勝7KO3敗2分け)と対戦。早くも東洋ランカーに挑む横山は「ここまで試合を想定しながら練習できている。ここから少しずつ追い込んで試合に臨みたい」と気合十分に話した。
公開練習では同門で、元日本バンタム級王者で現同級6位の富施郁哉(26)との2ラウンドのスパーリングを実施。上下に打ち分けながら、右の強烈なカウンターをあわせるなど元王者相手と互角の打ち合いを展開した。見守った元世界3階級制覇王者の亀田興毅プロモーターは「ええ感じの仕上がり。元王者相手に余裕を感じさせる戦いをしていた。レベルが高いし、とても次が2戦目とは思えない」と大絶賛だ。
そんなスーパールーキーに、亀田氏がメインイベンターとしての心得を伝授した。現役時代多くの世界戦でメインを務め、ボクシング界に旋風を巻き起こしてきた同氏は「とにかく“自己チュー”になること。周りは気にせず、淡々と自分のペースに持っていくことだけを考えればいい」と“金言”をさずけた。
「特に他の試合は気にしない。自分のアップに集中する」とすでにマイペースを強調した横山は「もちろん世界戦に負けないような戦いをしたい。プレッシャーを感じず、いつも通りできたら」とセミファイナルのIBF世界スーパーフライ級王座決定戦に劣らぬインパクトを残す覚悟だ。
今年7月のプロデビュー戦では元4階級制覇王者・井岡一翔(35=志成)の前座を務め、中国人選手に2回1分2秒のTKO勝ちと鮮烈なデビューを飾った逸材。日本男子最速のプロ4戦目で世界王座奪取も見据えるが、「先のことは考えていない。まずは21日の試合が一番大事になるので、そこで自分の動きをするだけ」と表情を引き締めた。