◇プロボクシング WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 4団体統一王者 井上尚弥(大橋)<12回戦>WBO・IBF1位 サム・グッドマン(オーストラリア)(2024年12月24日 東京・有明アリーナ)
プロボクシングの4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31=大橋)が4日、横浜市内の所属ジムで、WBO&IBF同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)との防衛戦(24日、有明アリーナ)へ向け、公開練習を行った。シャドーボクシングとサンドバッグ打ちをそれぞれ2ラウンド披露。サンドバッグはTシャツを着たまま、1ラウンド目は速いテンポで打ち込み、2ラウンド目はゆっくり手応えを確認しながらときおり「シャッ!」「ハアッ!」と声を挙げながらパンチを振るった。
井上は5月のルイス・ネリ(メキシコ)戦、9月のTJ・ドヘニー(アイルランド)戦に続き、グッドマン戦が今年3試合目となる。11月上旬に推定総額30億円のスポンサー契約を結んだサウアジアラビアから帰国後、本格的なスパーリングに着手。メキシコ人選手や元アマ全米王者のジャフェスリー・ラミド(米国)と手合わせし、最長10ラウンドのスパーも行っていた。父・真吾トレーナーは前日まで90ラウンドのスパーを消化したと明かし、「(試合まで)100近くまで行くと思います」と見通しを示した。
井上は「今年3試合目ということで、コンディションも維持してここまで来られているので問題ないと思う。(スパーリングは)全般的に手応えも十分あるし、スタミナ面もかなりの自信を持って練習ができている」と現状を説明。グッドマンの印象を改めて問われると「警戒すべき点と、自分がこうしていかなければならないという点を持ちながら練習している。今この場で話せることはないけど、自分の中でそういう意識を持っている」と語る一方、「無敗というのには意味があると思う。グッドマンは勝ちに徹するボクシングというのがうまいと思うので、そこに注意というか、そういう強みを持っているんだなっていうのは思ってます」と話した。
来年は米国やサウジを含めて海外への再進出が予想される。「2025年は新たな海外進出を自分の中でも考えているので、今回は大事な一戦になる」と抱負を述べた。クリスマスイブの決戦へ「自分の試合は初めて来るというお客さんもいると思うので、そういったお客さんにはボクシングの1つの醍醐味でもあるKOシーンをお見せしたい。逆にボクシングファン、ボクシングに詳しい方には細かい駆け引き、技術を見せていきたいかなと思ってます。みなさんの期待を超える試合を目指しているので、そこに期待して見ていただけたら」と意気込んだ。