俳優の佐藤流司(29)が4日、東京・明治座でこの日開幕した主演舞台「応天の門」の取材会を行った。
累計230万部を突破した灰原薬氏が書き下ろした歴史漫画が原作で、佐藤は菅原道真役。高橋克典(59)演じる在原業平とともに、陰謀渦巻く平安の怪事件に挑む。
公開稽古を終えた佐藤は「1カ月強の稽古を終えてやっと初日を迎えられる。私自身興奮しています。素晴らしい作品を届けられるよう頑張りたい」と意気込み。
見どころを問われた場面では、高橋が「全部ですよ。平安ものは珍しいですけれど、某NHKでも大人気になっていますし。どこか色っぽいのかな。中身は事件追いもありますし、魅力的な出演者がいっぱい出ております」とPRした。
佐藤は「明治座さんなので、(舞台が回る)盆や花道がある。そういったところも見どころなんだなって思っています」と付け足すと、高橋が「僕らは、目が回るって言う」と笑わせ、舞台同様に息がぴったりと合った所を見せていた。
平安を舞台にした作品は、美しい衣装も見どころの一つ。
佐藤は「姿形の美しさ、高貴で妖艶なことが大事な時代。動きづらさもあるんですけど。このかせが、風流だなと感じている」と語ると、西岡徳馬(78)は「重いです。一人じゃ着られないから、3人がかりで着せてもらっています」と裏話を明かしていた。
また今作が、初の歌舞伎以外の作品への出演となった中村莟玉(28)は「私は普段は歌舞伎俳優として活動していますが、初めて歌舞伎以外の舞台に1カ月立たせていただきます。怪我がないように千秋楽まで務めたい」と思いを込めていた。
上演は同所で22日まで。