関東リーグ1部・南葛SCのMF稲本潤一(45)が4日、都内で会見を行い、今季限りでの現役引退を発表した。「キャプテン翼」の原作者で南葛SCのオーナー兼代表取締役社長を務める高橋陽一氏も登壇した。
22年に南葛SCへ加入し、今季から選手兼コーチに就任。「僕が子供の頃からの“キャプテン翼”が主体のチーム。正直、今でもふわふわしている感じがある」とチームへの思いを口にした。心残りについては「昇格できなかったことと、点を取った後に02年の指立てポーズをできなかったこと」と話した。
日本代表では82試合5得点。28年間の現役生活で最も印象に残っている試合には、0―5で完敗した01年の敵地・フランス戦を挙げた。「凄くショックだったし、世界との差を感じた。自分が、どうしていくのかを考えたきっかけの試合だった」と語った。
「黄金世代」と呼ばれる1979年度生まれで、02年W杯日韓大会では2得点し、日本の初の決勝トーナメント進出に貢献。「あの試合をきっかけに自分の名前を世界の人たちに知ってもらえた。インパクトという意味で、あの2ゴールは、すさまじいものがあると思う」。同大会の日本代表最後の現役選手だった。G大阪の育成組織出身で、名門アーセナルなど海外でもプレーしたレジェンドが28年に及ぶ現役生活に区切りをつけた。