アテネと北京五輪の競泳100メートルと200メートル平泳ぎでともに2冠を達成した北島康介氏(42)が4日放送の日本テレビ「加藤浩次&中居正広の歴代日本代表286人が選ぶこの日本代表がスゴい!ベスト20」(後7・00)にVTR出演。北京五輪までの苦悩の4年間を初告白した。
北島氏は5年ぶりとなる日本テレビのバラエティー出演となった。一緒に日本代表活動をしていた萩野公介氏と松田丈志氏が聞き役となってインタビューした。
北京五輪で連覇した直後に「何も言えねぇ」という名言が飛び出した。しかしこの言葉の裏側には4年間の苦悩があったと告白した。
苦悩はアテネ五輪直後から始まっていた。「アテネ前のキツい練習を今年はマジでできねぇ」と燃え尽き症候群になっていたという。その後、国際大会では2年間勝つことができなかった。
「今だから言えるけど大会に出なくてもいいと思ってたし、だから練習に身が入らなくて逃げながら無理して泳いでいた」と回想した。
しかしメディアでは引退報道が流れ始めた。「俺やめんの!?と思って超ムカついた」と明かした。
さらに体にも異変が出た。ストレスから食事が喉を通らなくなり、円形脱毛症になっていた。「正直になれてない自分がいた」とメンタルが極限まで追い込まれていることに気づいた。
「このままじゃダメだ。1回リセットして、ゼロベースで向き合うようにした」と2年間厳しいトレーニングをした上で北京五輪に臨んだ。
結果的に100メートルでは、当時の世界記録で復活の金メダルを獲得した。「04年から08年で経験したことが詰まっていたのがあのインタビューに出た。最高の1分間だった」と振り返った。