◇プロボクシング WBO世界バンタム級タイトルマッチ 王者・武居由樹(大橋)<12回戦>同級10位 ユッタポン・トンデイ(タイ)(2024年12月24日 東京・有明アリーナ)
プロボクシングWBO世界バンタム級王者の武居由樹(28=大橋)が5日、横浜市内の所属ジムで2度目の防衛戦(24日、有明アリーナ)へ向けた公開練習を行った。アマ時代に五輪2連覇の元WBO世界フェザー級王者ロベイシ・ラミレス(キューバ)を破ったことがあり、プロでも15戦全勝(9KO)の同級10位ユッタポン・トンデイ(31=タイ)と対戦する。この日はグローブを着けず、2ラウンドのシャドーボクシングを終えたあと、元3階級制覇王者・八重樫東トレーナーが振ってくるスティックをかわしたり、腕でブロックするディフェンスの動きを披露した。
八重樫トレーナーは、挑戦者のトンデイを「タイ人っぽい動きの中でもやりづらさとか、右のカウンターとかも凄くうまいので、油断はできない」と評し、試合のポイントについて「武居の従来のパワーというか、破壊力が出る試合になればいい。そこをポイントにして練習している」と話した。パワー勝負になるのか?の問いには「KO率も高いのでもちろんパンチ力もあると思うんですけど、それよりもロベイシ・ラミレスを攻略できるぐらいの技術もあると思っている」と分析。「パワー対パワーなら武居は負けないと思うんですけど、それ以上に見えない技術とかがあると思うので、そこを一番警戒している。力と力がぶつかればたぶん武居が勝つと思う」と説明した。武居も「映像で見るとうまさがあるので、技術勝負じゃなくて全部力でねじ伏せたいなと思ってます」と応じた。
今年の世界戦で2戦連続判定勝ちだった武居に関し、八重樫トレーナーは「本来のアグレッシブな戦い方をして攻めていくことがKOにつながっていく。この2戦はどうしても勝ちにこだわってきたので、もっと自由に、野性味あふれる武居由樹でリングに帰ってこられるように今は調整中です」と“らしさ”復活に期待を寄せた。KOへのプレッシャーを問われた武居も「プレッシャーというか、自分自身倒すことに飢えているというか、フラストレーションがたまっているので、ここは倒して乗り越えたい」と気合を入れた。
試合は4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31=大橋)がIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)を迎え撃つ防衛戦のセミファイナルで行われる。興行のもようはNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で独占無料生配信される。