プロボクシング日本ヘビー級王者の但馬ブランドン・ミツロ(30=亀田、10勝8KO1敗)が6日、大阪市西成区のKWORLD3ジムでスパーリングを公開した。ボクシングイベント「3150×LUSHBOMU vol.3」(12月21日、ツインメッセ静岡北館)で同級8回戦に臨み、元世界ランカーのロスメン・ブリトー(34=ベネズエラ、11勝9KO1敗)と対戦する。
スパー相手はWBO世界クルーザー級5位でWBOインターコンチネンタル同級王座を保持するケビン・メルハス(35=ノルウェー)。身長1メートル90で細身のラグビー選手という印象の体型。アマで55戦を経験し、2度国内王者に輝いた実績を持つという。2016年10月にプロデビューし、ここまで13戦全勝8KO。11月末に来日し、但馬と手合わせを重ねている。
3回のスパーリングは左ジャブを突き、ある程度の距離を取って戦うメルハスに対し、但馬はいかに距離をつぶしていくかが鍵になった。各回終盤にロープやコーナーへ追い込み、左ボディーなどを打ち込んだ。特に3回は右カウンターをクリーンヒットし攻め立てる場面もあった。
但馬は「高いレベルの選手を相手にスパーリングキャンプを過ごせる環境に感謝している。自分のいいところ、悪いところを確認し、もっと伸ばさないといけないスキルも感じている」と充実感をにじませた。3月末にブリッジャー級に相当する224ポンド(101・6キロ)契約8回戦でWBC世界ブリッジャー級29位のアレクサンドル・ジュル(ルーマニア)に判定0―3で敗れプロ初黒星を喫した。これをきっかけに6月からフィジカルトレーニングで肉体改造とスタミナ強化に取り組んだ。「スタミナにも手応えを感じる。3分間を不安なくやれるし、体幹がしっかりしてブレなくなった」と早くも成果を実感したという。
但馬を指導する、元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏は「以前より力強くなっているし、ハードな練習に耐える体づくりができてきた。スパーリングで実戦の感覚を養い、試合でも勉強する。その繰り返し。繰り返していけば本来の力を発揮できる」と成長を期待した。
試合の模様はABEMAで無料ライブ配信される。