◇プロボクシング日本ライト級タイトルマッチ10回戦 三代大訓<TKO6回終了>丸田陽七太(2024年12月7日 東京・後楽園ホール)
日本ライト級王者・三代大訓(30=横浜光)が同級3位・丸田陽七太(27=森岡)に6回終了TKO勝ちし2度目の防衛に成功した。
序盤は左ジャブの差し合いで一進一退の攻防が続いた。三代は3回、左ジャブの連発から左フックにつなげ相手の顔面を捉えるなど、4回から前に出た相手にも冷静に対応。5回終了後の途中採点は3人が三代を支持した。6回終了時、右目の負傷で丸田陣営が棄権し、三代が王座防衛に成功した。
技術戦を制し圧勝した三代は「30歳になってキャリアも後半。ちんたらやっている場合ではないと思い、強い相手とやらないと、と思い丸田選手を指名させてもらった。危機感を持って調整できた」と“最強挑戦者に感謝。この日はクラウチング気味の従来の前構えより、後ろ重心にしたことで絶妙な距離感を支配することに成功。「長さは向こうの方があると思っていたが差し合いでは負けると思っていなかった」と涼しい顔で振り返った。
11月には同じライト級の宇津木秀(30=ワタナベ)が保田克也(32=大橋)に6回TKO勝ちし、東洋太平洋とWBOアジア・パシフィックの2冠王者に輝いた。「ファンとして熱くなった試合」と笑みを浮かべながら、「らしさも悪いところも出ていた。付け入る隙はあるのかな、と。チャンスがあれば次にでもやりたい」と今後は地域タイトル統一戦に意欲を示す。
一方でIBFのランキングでは9位に位置。「チャンスがくれば全然トライしたい」とベルトを返上し世界挑戦も視野に入れる。「2024年は日本チャンピオンになって2度防衛して最高の年になった。2025年は勝負の年にしたい」とさらなる高みを見据えた。