アルペンスキー女子でW杯通算82勝を挙げたかつての第一人者、リンゼイ・ボン(40=米国)が約6年ぶりに競技レースに復帰した。7日に米コロラド州コッパーマウンテンで行われたFIS(国際スキー連盟)の下部大会に出場。滑降2レースでそれぞれトップから1秒44遅れの24位、1秒53遅れの27位だった。
10年バンクーバー冬季五輪女子滑降金メダリストで、W杯総合優勝4度のボンは膝のじん帯損傷や腕の骨折、脳しんとうなどケガの影響で19年に引退。今年4月に膝関節の置換手術を受け、練習で膝の状態を確認して11月に現役復帰を表明していた。
ボンはレース後、自身のSNSで「今日は順調なスタートだったし、またチームメートと一緒にスタートできて楽しかった!」とコメント。「この結果を見て私が最高の状態ではないと推測する人もいるだろうが、そうは思わない。これは練習の一環。まだ用具をテストして調子を取り戻しているところ。まだ始まりに過ぎない。今はタイムよりも滑り方の方が重要」などとつづった。
ボンのW杯82勝は引退当時で女子史上最多優勝記録。その後、ミカエラ・シフリン(米国)が記録を更新し、現在は男女を通じアルペン史上最多のW杯99勝をマークしている。ボンが最後に出場した主要レースは、銅メダルを獲得した19年3月の世界選手権(スウェーデン)だった。