日本テレビの長寿バラエティー番組「行列のできる相談所」(日曜後9・00)が来年3月で終了することが12日、分かった。同局関係者は「これまで、日曜は強いと言われてきたが、テコ入れする時期が来た」と語った。
過去には、レギュラー出演者の結婚発表のため、急きょ生放送に切り替えるなど、臨機応変な対応でお茶の間にナマ感を届けており、それが人気の一つでもあった。毎年恒例の「24時間テレビ」マラソンランナーが走り終えた後にスタジオに生出演したり、時には「24時間テレビ」の放送枠内でゴールができなかったランナーのゴールの模様を生放送で伝えたこともあった。
だが最近ではマンネリを指摘する声も上がっていた。同時間帯では、TBS日曜劇場が好調のほか、テレビ朝日では有働由美子アナがメーンキャスターの報道番組「有働Times」もスタートし、競争が激化。昨年は、テレビ朝日が年間視聴率の個人視聴率で全日の時間帯で初めて首位に、プライムは3年連続で1位となり、1959年の開局以来初の「2冠」を達成。世帯視聴率でも開局以来初めてゴールデン帯を含め3つ時間帯で1位の「3冠」を果たした。これまでの視聴率争いで首位を走っていた日テレにとってはかつて強いと呼ばれていた日曜夜も見直しのタイミングとなった。
2002年4月に「行列のできる法律相談所」としてレギュラー放送を開始。初代の司会は島田紳助さんが務め、身近な法律問題を弁護士が答えて人気番組となり、大阪府知事や大阪市長を務めた橋下徹氏、元参院議員の丸山和也氏といった政界へ転身した弁護士も輩出。また、北村晴男氏や菊地幸夫氏、住田裕子氏、本村健太郎氏ら個性的な弁護士も出演し、法律をお茶の間の距離を近づける功績もあった。
だが、2021年秋からはタイトルから「法律」が消えて「行列のできる相談所」に変更された。番組内容も法律相談ではなく、出演タレントのトークが展開されるようになっていた。ここ最近の放送回では、橋下氏ら往年の弁護士レギュラー陣が出演し、法律相談を行っていた。