アメリカンフットボールの学生日本一を争う「甲子園ボウル」(15日、阪神甲子園球場)に出場する立命大(関西1位)が12日、決戦の地で公開練習。9年ぶりに聖地に立った喜びをかみしめながら、選手は芝の感触を確かめていた。
悲願の日本一へ、引き締まった表情が並ぶ中、RB山嵜大央主将(4年)の気合いは際立っていた。「観ている人を魅了するフットボールをやりたい」と決意を口にしつつ、悲願の甲子園に立った心境を「今のパンサーズでは、ここでプレーした選手はいないので、初めて月に行った宇宙飛行士のような感覚」と詩人のようなコメントを残した。
誰からも「熱い男」と称される主将は、サービス精神でも群を抜いている。大一番直前の取材には、必ず「萌える」エピソードを用意し、時には思い出のアイテムを持参することも。コメント力も高く、「アメフトの神様が見ている」は後輩のRB蓑部雄望(2年)にも「伝承」されている。
「甲子園で勝って、やっと今までお世話になった方に恩返しができる。どんなことをしても勝ちたい」
大産大付時代の恩師、山嵜隆夫前監督も観戦に訪れる頂上決戦。背番号22は力の限り、走り抜く。