テレビ朝日「GET SPORTS」(日曜深夜1・55)が8日深夜に放送され、今季限りで現役を引退した元ヤクルトの青木宣親さん(42)を特集。引退に際して“愛弟子”である村上宗隆内野手(24)から直筆の長文手紙を受け取っていたことを青木さんが明らかにした。
この日は「現役引退SP 青木宣親×栗山英樹 2730安打のバッティング教科書」と題し、90分番組を丸々つかって青木さんを特集。昨年3月に侍ジャパン監督としてチームをワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝に導き、現在は日本ハムでチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務める栗山英樹さん(63)がキャスター時代に何度も取材してきた青木さんと対談した。
日米通算2730安打を放った青木さんの存在について「あれだけ技術があったからきっと50歳ぐらいまでヒット打てるはずなんですよ」「百何十年の野球の歴史で野球が変わってきている時。その象徴」とした栗山さんは「凄い選手に単純に野球を聞きたい、教えてもらいたい。それが多分、若い選手の本音だろうし、その代わりになったらいいなと思います」と話してスペシャル対談に臨んだ。
青木さんは「芯を食えるかどうかで決まる」「技術の前に身体」など青木流バッティングの極意をあますことなく明かし、栗山さんの身体を実際につかって打撃指導も。栗山さんが少年のように目を輝かせて喜ぶ場面もあり、聞かれたことになんでも答える姿に栗山さんが「あんまり言わないですよね、青木さん」と思わず声をかけると「いやいや、現役だったんで僕はやっぱり言わなかったです、今まで。もう引退したんで。それは全然いいんですけど」と話すシーンもあった。
番組の最後には、恩師や家族も登場するVTRをオンエア。感慨深げな表情で見守っていた青木さんは「ありがたいですね、こんなんつくってもらって」とまずは感謝の言葉を口にした。
そして、青木さんの引退会見で号泣した村上の姿もVTR内にあったため「村上…。そういえば、あの…引退の日ですね、手紙書いてきて…」と告白。栗山さんを驚かせる。
「話せる範囲でどういう内容だったんですか?」という栗山さんの問いに青木さんは「いやもう、ありがとうございましたみたいなことですけど…。割とでも、長く書いてくれて。いやぁ~うれしかったっすね」と笑顔。栗山さんも「もの凄いうれしいですね」と笑みをこぼした。
「でもなんか…。そういうふうに自分のこと見ててくれてたんだなって思ったら本当になんか…。当然(村上には)厳しいことも言いましたけど、でも言って良かったなって思いますし、うん…」
栗山さんは「その話を聞いて感動しました」と一言。青木さんは「そうですね、自分ももらって…ちょっと涙出そうでしたけどね、あの時」と可愛い後輩の思いに感無量の様子だった。
「月並みな質問ですけど、青木さんにとって野球とは」という質問には「生きがいですね」と答えた青木さん。栗山さんから「青木さん、プレッシャーかけますが、日本の野球のためにこれからもどうぞよろしくお願いします」と声をかけられると「頑張ります」と笑顔で答えていた。