ヤクルトの中村悠平捕手(34)が13日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、来季から新たに年俸1億5000万円プラス出来高払いで3年契約を結んだ。保有するFA権を行使するかどうか熟考した上で「生涯スワローズ」を宣言した。
「良い話し合いの中で良い契約を結ぶことができた。自分の存在が必要だという思いが本当に伝わった。“生涯ヤクルト”ですよ。骨を埋める覚悟です」
今オフは他球団の複数の捕手がFA権を行使し、中村も他球団からどのような評価を受けているのか知りたいという思いはあった。宣言した上で残留に向けた話し合いをすることも考えたそうだが、球団からは「手だけは挙げないでくれ」と強く慰留された。
16年目の今季は96試合で打率・237、0本塁打、23打点という成績だった。故障離脱もあり「納得はしていません。ケガもしましたし」と悔しさをにじませた。それでも、唯一無二の“扇の要”として球団から高く評価され、これからも愛着のあるチームで戦い抜くことを決めた。
「3年で終わるのではなくて、まだまだ伸ばしていけるように。味というか自分の持ち味をだしていきたい」 内山や古賀ら後輩捕手たちが虎視眈々と正捕手の座を狙っているが、明け渡すつもりは毛頭ない。「みんなが1軍のスタメンマスクを争っている。若い選手に負けないように」。愛するチームのために「ムーチョ」は力強く決意を示した。(金額は推定)