高校野球では今季から低反発の「新基準バット」が導入された。
新基準バットを使用して開催された今春センバツは、前年12本だった柵越え本塁打が金属バット導入後で最少の「2本」という衝撃の結果となった。
この結果に新基準バットは「飛ばないバット」と揶揄(やゆ)され、評価の一方で、高校野球をつまらなくする“犯人”扱いをされることもあった。
その論争に終止符を打つような見事な見解を示したのが仙台育英の須江航監督(41)だった。
夏の甲子園大会中にテレビ朝日系列のテレビ、ネット中継で解説を務めた須江監督は「低反発と言われるが、飛ばなくなったより芯が狭くなった、が正しい表現ですね」と指摘。さらに「競技力の向上に絶対つながる」と新基準バットに光を当てた。
東北に初の甲子園優勝旗を持ち帰った名将は、新基準バットの導入で「打順通りの野球になる。上位が出て主軸の長打力。6、7、8、9番の粘り。そして守れることが絶対条件になる」と、高校野球がより魅力的なものになると予言した。