フランスリーグのル・マンや横浜FCなどでプレーした元日本代表MFの松井大輔氏(43)の引退試合が神奈川・三ツ沢で開催された。
先制点を奪ったのはやはり主役の松井氏だった。「MATSUI FRIENDS」の一員として先発した松井氏は、前半9分に見せ場をつくった。左サイドからDF太田宏介氏のクロスを受けたFW三浦知良がトラップして左足シュート。GKがはじいたところを詰めていた松井氏が押し込んで先制点を奪った。ゴール後はカズらとハグして満面の笑み。場内は大盛り上がりとなった。
2点目も松井氏だった。前半18分に右サイドのMF中山克広からのクロスを受けた左サイド寄りで受けた松井氏が中央のカズに折り返し。カズがドリブル突破を図り、そこでこぼれた球に反応した松井氏が右足を振り抜いてゴール左に流し込んだ。
前半途中で退いた三浦は後半から試合を中継したAbemaの放送ブースに参加。「素晴らしいメンバーがそろって雰囲気も良かったし、楽しかったです」と振り返った。
松井氏のプロ1年目は京都でともにプレーした三浦は「ドリブラーで他の選手とは違いました。1年目から3分の2以上リーグ戦に出ていました。うまく育っていけば日本代表で活躍する(と思っていた)。海外志向が強かったので、いつも僕のブラジル時代の話を聞きに来ていました。その頃から海外に出て行くんだろうなと思っていました。大輔の一番いいところはドリブルで勝負していくところ。それは失わずにずっとやっていくべきと言いました」と若かりし頃の思い出を振り返った。
また、人柄を表す驚がくエピソードも披露。「あとは僕の寮の部屋に土足で入ってきていました。“カズさん、飯行きましょう”って土足でどかーっとあがってきた」と話すと、同じく放送ブースに座っていた本田圭佑も「えっ!」と驚き。カズは「そういうところでも本物でしたね」と笑顔で懐かしそうに話した。松井氏はこのエピソードに「はい、1年目でした。本当に申し訳ないです。カズさんは絶対に怒らないんですよ」と謝罪していた。