女優の吉高由里子(36)が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は15日、最終回「物語の先に」が放送された。俳優のファーストサマーウイカ(34)は快活なききょう(清少納言)を好演した。藤原定子(高畑充希)との美しい関係は多くの視聴者を魅了した。定子の死によって“光る君”を失ったききょうは、「源氏物語」をめぐって主人公・まひろと決裂。しかし最終回ではかつてのような仲睦まじい2人が描かれた。オンエア後、撮影現場からの音声コメント「君かたり」が番組公式SNSにアップされた。
<※以下、ネタバレ有>
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となった。
――ききょうを演じ切って。
「ききょうは神出鬼没で突然出てきたり、突然いなくなったり、物語の中でした。合計するとそんなにめちゃくちゃ現場にいたわけではなかったから、本当に一瞬で終わっちゃったような感じです」
――ききょうにとってのまひろという存在。
「本当にこの2人の関係はいろいろな捉え方と解釈がきっとあるし、『光る君へ』の1つの描き方として今回まひろとききょうの関係がありましたけど、紫式部と清少納言でいうところとまた違ったアナザーストーリーとしてのまひろとききょうがいるというふうに私は思います。私は“友達だよね”って人に面と向かって言うのは恥ずかしいような独特な立ち位置にまひろはいたような気がする。“私たち親友だよね”みたいな“ズッ友だよね”ってたぶん互いに口に出して言ったりとかの関係では最後はなかったかもしれない。若い時はそうだったかもしれないですけど。でもそういう存在の方が得ようと思っても得られない。“なんていうんだろう…友達っていうのかな…ライバル…”みたいな。けど常に自分の半径数メートル以内にいて無視できない存在。好きだけどちょっと腹が立つとか、ちょっと嫉妬するとかって存在はお金でも買えないし、欲しいと思ってもたやすく手に入れられる存在じゃないから、ある種、家族より手に入れるのは難しい存在なのかなって全話通して思いました。だからこそお互いに刺激をもらいに晩年は会っていたりしていたんだろうなって。友達って言葉の幅の広さを感じますね。“ライバルとは言いたくない”っていうプライドが出てくるような立場の人。“え!そんなの全然眼中にないんだけど…ないけど…うん”みたいなちょっと強がってしまいたくなるような立場の人。ある種、かけがえのない人だと思います」