脚本家の大石静氏(73)が15日、女優の吉高由里子(36)と俳優の柄本佑(37)らと京都府京都市の国立京都国際会館で「大河ドラマ『光る君へ』最終回パブリックビューイング&スペシャルトークショーin京都」に登壇した。この日最終回を迎えたNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)への万感な思いを語った。
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となった。
会場には倍率約11倍の中から抽選で当選した約1300人のファンが集まった。
大石氏は「平安時代を描くという一か八かの賭けに、私たち『光る君へ』のチームは、みんなで手を携えて踏み出したわけですけれど、今日、会場の皆さんの熱気を感じ、本当にたくさんの方がこの1年このドラマを楽しんでくださったなっていうことを実感できて、『光る君へ』をやって良かった、私たちのチームは頑張ったんだ!と思いました」と胸を張り、「本当に1年間ありがとうございました」とファンに感謝した。
主人公・まひろ(紫式部)を演じた吉高は、鳴りやまない観客の拍手に、「最終回をこの京都でみなさんの前で迎えられたことがすごく幸せです!」と笑顔。「先ほど『光る君へ』でお世話になった平安神宮や上賀茂神社に(柄本)佑くんとお礼参りに行かせていただきましたが、番組に携わった期間が走馬灯のようによみがえってきました。でも、どこかでまだ終わってないような気もしていて、自分の中にこの作品がしみ込んでいることを実感しています。宝物のような時間を過ごすとができたこと、そして最後まで何事もなくこの日を迎えられたのは、みなさんの応援のおかげです」と感慨深げに語った。
「まひろの生涯を見届けてくださって、本当にありがとうございます」と感謝。「寂しい気持ちでいっぱいですが、『光る君へ』がずっとずっと皆さんの心の中で光ってくれる作品になることを願っています。とても幸せでした。本当にありがとうございました!」と、作品が愛され続けることを願った。
藤原道長役の柄本は、「最終回を見終えた皆さんの前にいることが不思議な気持ちです。今、頭が真っ白になっています。」と夢見心地な表情。「平安神宮でドラマのクランクインを迎えた昨年5月が、つい最近のことに感じていますし、とても感慨深いです。クランクインの日は、撮影が終わるまで天気がもってくれていて、今日、2人で平安神宮や上賀茂神社などにお礼参りをさせていただきましたが、ずっと晴れていて、そして今夜は満月で、本当に天気にも奇跡的に味方になってくれた貴重な作品です」と、不思議な巡り合わせに感謝した。
「そのような作品の一員になれたことが、とても誇らしいです。本当に1年間『光る君へ』を愛してくださりありがとうございました」と語った。
吉高と柄本はイベント開催直前にクランクインの地である平安神宮と上賀茂神社を訪れた。