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巨人 甲斐獲得を発表! 日本一“捕”強 5年以上20億円超 熱意伝える阿部背番「10」も提示

スポニチアネックス 2024年12月18日 5時32分

 巨人は17日、ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使した甲斐拓也捕手(32)と契約合意したと発表した。慰留したソフトバンクと一騎打ちの争奪戦に阿部慎之助監督(45)が直接出馬するなど熱意を伝え、獲得につなげた。既に合意したライデル・マルティネス投手(28=前中日)、獲得が決まっている田中将大投手(36=前楽天)に続き、リーグ連覇と12年以来の日本一を狙う来季へ、頼もしい扇の要が加わった。

 今オフのFA市場の目玉とされていた甲斐の獲得が決まった。この日に甲斐側から巨人に連絡が入り、移籍が決まった。5年以上の大型契約で、総額は20億円超の好条件とみられる。

 東京・大手町の球団事務所で報道陣に対応した吉村禎章編成本部長は「キャッチャーというポジションなので、しっかりとチームを、投手陣を引っ張ってもらう、扇の要として期待しています」と、4年ぶりのFA補強を喜んだ。4年ぶりにリーグ優勝した今季は先発投手との相性などを考慮しながら岸田、大城卓、小林の3捕手を併用して戦った。経験豊富な甲斐が加わることで捕手陣に柱が生まれ、ディフェンス面の底上げにつながる。

 12月上旬に甲斐と福岡市内で交渉した際には阿部監督も同席。熱い思いを伝え、現役時代につけた背番号「10」も提示した。吉村本部長は「阿部監督の方から“ぜひ、10番を甲斐君につけてほしい”と本人に伝えていますので、球団としても。そういう形で彼には伝わっていると思います。それに応えてほしいなと期待しかないですね」と説明した。

 ソフトバンクでは正捕手を担うようになった17年から4年連続日本一を経験。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞7度など輝かしい実績を持つ。リーグが変わり、球界随一の伝統と人気を誇る新天地でも重圧をはねのけるだけの力がある。吉村本部長も「いろいろなところに動じるような感じはしない。本当にどっしりとした雰囲気をずっと持っていますので、そのあたりは心配はしていない」と言い切った。

 11月のトークショーで阿部監督は「絶対的な司令塔がいるっていうのはチームにとっても、とてつもない安心感がある」と獲得を熱望していた。待望の扇の要の加入で、来季はリーグ連覇と12年以来の日本一奪回に挑む。(川島 毅洋)

 ◇甲斐 拓也(かい・たくや)1992年(平4)11月5日生まれ、大分県出身の32歳。楊志館から10年育成ドラフト6位でソフトバンク入団。13年オフに支配下昇格。17年に正捕手となるとベストナイン、ゴールデングラブ賞を初受賞。同年から20年の日本シリーズV4に貢献し18年はMVP。今季8月31日のロッテ戦では育成ドラフト出身では初の通算1000試合出場を達成した。日本代表としては21年東京五輪と23年WBCで優勝。1メートル70、87キロ。右投げ右打ち。

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