日本ハム・福島蓮投手(21)が17日、千葉・鎌ケ谷で自主練習を行い、自身初の開幕ローテーション入りに狙いを定めた。高卒3年目の今季は開幕直前に支配下昇格し、12試合に登板して2勝3敗、防御率3・54と大きく飛躍。ドラフト同期の柳川大晟投手、松浦慶斗投手が来季先発転向を明言しライバルも増えるが、刺激を力に変えて初の開幕1軍を目指す。
気温13度。寒空の鎌ケ谷で進化に励む福島の姿があった。キャッチボールの相手を務めた柳川に反応を求めながら、今オフから本格的に習得中のチェンジアップを何度も多投した。
「決め球にも使えるように。選択肢を増やし、相手を迷わせないといけない」
これまで決め球は直球かフォークが主体だったが、1軍での登板を重ねて決め球の少なさを痛感した。それが、ちょうど2カ月前の10月17日のソフトバンクとのCSファイナルS第2戦。7回先頭で山川にダメ押しソロを被弾し「フォークだけだとケアされてしまう」と、甘く入った直球を完璧に運ばれた。
沖縄・国頭での秋季キャンプで、金子2軍投手コーチから指導を受けた。今季は宮西ら多くの選手が覚醒した金子直伝の“魔球”だ。福島は「ストレートとちょっとでも球速差があれば良いと言われている。その精度を上げていきたい」。直球、フォークに続く第3の決め球でさらなる飛躍を目指す。
今季は3月に育成から支配下登録、4月に1軍デビュー、6月にプロ初勝利とステップを踏んだ。来季は柳川、松浦らドラフト同期が先発転向する。それでも「負けないように、自分のやるべきことをやるだけ。キャンプからアピールしていきたい」と福島。新球を駆使して自身初の1軍キャンプ、そして開幕ローテーション入りを目指す。(清藤 駿太)