国際サッカー連盟(FIFA)は17日、ドーハで行われた年間表彰式で男子最優秀選手にブラジル代表FWビニシウス(24)を初選出した。Rマドリードで昨季公式戦24得点を記録し、欧州チャンピオンズリーグとスペイン1部の2冠を支えた。
「ここまでたどり着いたのは自分にとって非常に重要なこと」とビニシウス。10月にサッカー専門誌フランス・フットボール選定のバロンドール(世界最優秀選手)をロドリ(マンチェスターC)に次ぐ2位で逃した際は所属の名門クラブ全体が表彰式をボイコットする騒動に発展した。今回も代表監督と記者の投票ではロドリを下回ったが、代表主将とファンの投票で大差の1位。王国ブラジルからは07年のカカ以来となる受賞を果たした。
「私は貧困と犯罪が身近な街で、はだしでプレーする子供だった。全てが不可能と考えている子供たちのためにやっている」とビニシウス。スペインではたびたび人種差別の標的となってきたが、不屈の闘志で自ら財団を立ち上げて福祉活動にも取り組む。ピッチ内外で存在感を増すアタッカーが頂点に立った。
≪女子部門候補 日本・池田前監督とGK山下は5位≫選考対象は23年8月21日から24年8月10日まででFIFAは投票の内訳を公表。日本代表の森保監督はロドリ、ハーランド(マンチェスターC)、エムバペ(Rマドリード)、遠藤主将はベリンガム(Rマドリード)、ビニシウス、ロドリの順に投票した。また、女子で最優秀監督候補だった池田太前日本代表監督と最優秀GK候補だった山下杏也加(マンチェスターC)はともに5位だった。