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【渡辺恒雄さん語録(3)】球界再編揺るがした「たかが選手が…」

スポニチアネックス 2024年12月19日 12時30分

 読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄(わたなべ・つねお)さんが、19日午前2時、肺炎のため東京都の病院で死去した。98歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は長男睦(むつみ)さん。読売新聞グループ本社が発表した。

 プロ野球・巨人のオーナー、株式会社読売ジャイアンツ取締役最高顧問などを歴任し、日本球界の発展に寄与。野球界のみならず、サッカー、角界にも大きな影響を与えた渡辺氏の言葉を振り返る。

 【2004年・球界再編】

 ▼04年3月5日(4日に長嶋茂雄終身名誉監督が脳梗塞で緊急入院)治る。絶対に治る。左脳をやられていると言語中枢が多少やられる。オリンピックに間に合ってくれればこんないいことはないが、無理に合わせようとすると悪くする恐れがある。今はゆっくりストレスを取って治してもらうのが1番。家族をほうっておいてやるのが1番。

 ▼同6月14日(オリックスと近鉄の合併発表に)野球協約上、合併しちゃいかんとは言えない。

 ▼同6月16日 球界全体を活性化させて再生しようとするなら、今まで通りのしきたりでやっていたら駄目になる。巨人も犠牲を払わないとできないんだよ、球界の再編というのは。(支配下登録枠)70名を80名にするという協約は2、3年前に僕が提案した。そういうことを想像してだな、あるときのために備えなきゃならん。場合によっては3軍までつくる必要があると思う。

 ▼同6月24日 小を捨て大同につくということで協約改正をやらなきゃどうにもならんよ。でも、4分の3、9チームの賛成がなきゃできない。それができないという事態になったら別の行動を起こすしかしようがないね。新リーグだよ。

 ▼同6月30日(ライブドアが近鉄球団の買収に名乗りを上げたことに)今度はサラ金の人じゃないけど、知らない人が入るってわけにはいかん。プロ野球ってのは伝統がある。金さえあればいいってもんじゃないよ。

 ▼同7月7日(オーナー会議を終え)もう1ペアの合併ができない限り2リーグ。できれば1リーグになる可能性があるかないか、9月8日のオーナー会議で取り決めをしたい。

 ▼同7月8日(選手会の古田敦也会長がオーナーとの会談を求めていると聞き)たかが選手が。オーナーと対等に話をするなんて、協約上の根拠は1つもない。ストライキ?どうぞ、どうぞ、やったらいい。

 ▼同8月13日(巨人は明大・一場投手へのスカウト活動で計200万円を手渡す不正行為があったことを明らかにし、オーナーの辞任発表)多くの関係者がプロ野球をどう発展させるかを真剣に議論している重大な時期に、球界の将来をどうするかとは別の問題であるとはいえ、ルール違反を犯した責任は重く、球団幹部を厳しく処分するよう指示しました。

 ▼同8月27日(オーナー辞任後初めて報道陣に対応し)急に6球団が4になったら1リーグにしないといけないなと考えたこともあるが、7月の段階でオレは2リーグ制を各方面に説いて、球界の首脳何人かに言ってある。ただし、交流試合を入れた新しい2リーグ制だ。5対5の2リーグ。これでやると確固とした考えで、7月頃から各方面を説得している。

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