フィギュアスケート全日本選手権の前日練習が19日、大阪・東和薬品ラクタブドームで行われた。男子で北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は4回転フリップ、サルコー、トーループを降りるなど調整を進めた。「思ったより初日から動けている。良い感触」と語った。
GPシリーズフィンランド大会、GPファイナルと連戦が続いている。思うような演技が出来ない状態が続き「割とメンタルが死んでいた」と振り返る。それでも「落ち込んでいる間、1分1秒、他の選手は練習をたくさん頑張っている」と考えることで「他の選手に負けていられないと前向きな気持ちになった」という。
羽生結弦さん、宇野昌磨さんが長らく君臨した全日本の頂は、父の正和コーチがかつて3連覇した大会でもある。父子での優勝も懸かるが「何もないです。あまり考えたことはない。逆に考えると、責務で優勝しなきゃと重く考えてしまう」とあくまで自然体で挑むつもりだ。
「今の日本は層が分厚くて強い選手がたくさんいる。誰が優勝しても初優勝になる。みなさん優勝に対しての思いが強い。僕自身も負けていられない」と気合を入れつつ「まずは自分自身に勝ちたい。ショート、フリーともそろえないといけない。フリーでガッツポーズできるように頑張りたい」と足元を見つめた。