大リーグ公式サイトがドジャースのデーブ・ロバーツ監督の契約延長について報じている。
ロバーツ監督はBBWAA(全米野球記者協会)の年間最優秀監督賞を、就任1年目の16年に受賞したが、それ以後の受賞は果たせていない。
この賞の投票者はチームが何らかの形で期待を上回る成果を出したり、前のシーズンから大きく勝ち星を増やした監督を好む傾向があるからだ。その結果、ロバーツのような毎年安定して成功を収める監督は、投票を集められていない。
だがドジャースはロバーツ監督の仕事ぶりを高く評価している。今は選手の補強に焦点を絞っているが、来シーズンのロースターが出来上がってくれば、あと1年で契約が切れるロバーツ監督との延長交渉に入る。「監督には、チームをまず良い状態にしてから、座って話し合おうと言っています。まず選手関連の作業を終えてからです」とウィンターミーティングでのブランダン・ゴームズGM。
ロバーツ監督は指揮を執った9年間で851勝506敗、勝率.627は、少なくとも1000試合を指揮した監督の中で史上最高だ。もちろん、同監督が指揮を執るチームは常に質の高いロースターを持っている。しかし、才能があるだけではすべてが解決できるわけではない。それをどう活用し、成長させていくかだ。
24年のドジャースは、オフシーズンに大谷翔平の獲得を中心とした総額10億ドルの補強を行ったが、ケガなどで多くの困難に直面した。特に先発ローテーションが大きな打撃を受け、ポストシーズンは3人の先発投手で対応、ブルペンデーを織り交ぜてしのいだ。「正直に言うと、ブルペンデーの厄介なところは、決断をより多く下さなければならないこと。決断が多ければ多いほど、判断を誤る可能性も高まる」とロバーツ監督。見事な采配で、特に地区シリーズの対パドレス第4戦は素晴らしかった。
ゴームズGMは「正直言って、これほど印象的な仕事ぶりは他にない。我々の期待値は高く、勝つことが求められていますが、直面した課題を乗り越え、最終的にチャンピオンになったのは本当に見事です」と称えている。前回22年に契約延長をした時、合意は開幕2週間前だった。今回もロバーツ監督の契約延長が実現するのはキャンプ中の可能性がある。MLB監督の史上最大の契約はカブスのクレイグ・カウンセルが1年前に合意した5年総額4千万ドル。果たしてそれを抜けるのだろうか。