女優の吉高由里子(36)が主演を務めたNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は今月15日、15分拡大で最終回(第48話)が放送され、完結した。話題のシーンを振り返る。
<※以下、ネタバレ有>
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛けた大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となった。
最終回は「物語の先に」。万寿4年(1027年)になり「亡き妹、嬉子(瀧七海)の皇子、親仁(ちかひと)を引き取った彰子(見上愛)は2人目の女院となった。賢子(南沙良)は高貴な姫たちを差し置いて、御乳母に任じられた」(語り・伊東敏恵アナウンサー)。親仁親王がお昼寝の間、賢子は藤原頼宗(上村海成)と密会した。
頼宗は藤原道長(柄本佑)の次男。母は源明子(瀧内公美)。賢子とは“禁断”の異母兄妹になる。
頼宗「おまえ、定頼とも朝任とも、歌を交わしているそうではないか」
賢子「私は“光るおんな君”ですもの。それがお嫌なら、もうお会いしません」
頼宗「俺のような上流の者に愛でられておることを、ありがたく思え」
賢子「さあ、どうかしら。上流だって、優れた殿御は滅多におられませんわよ」
史実としては、紫式部の娘・大弐三位は藤原道長の次男・藤原頼宗、藤原公任の長男・藤原定頼、大納言・源時中の七男・源朝任らとの交際で知られ、藤原道兼の次男・藤原兼隆と結婚した。最終回の“恋多き女”描写は史実ベース。
SNS上には「流石、有言実行」「“雨夜の品定め”へのアンサー」「番外編『光るおんな君』が見たい」「“光るおんな君”ライフを満喫している賢子だけど、相手は血のつながった兄なんだよね…因果応報がここに」「しかし大石先生、まさか賢子が本当に“光るおんな君”になって、よりによって異母兄に手を出すとは…凄すぎます」「賢子は知らないうちに異母兄と恋仲になっているんだよな。“光るおんな君”という発言でコメディーっぽいけど、まひろの不義が娘の不義を生むという凄く毒のあるシーン。このエピソードも、とても『源氏物語』的」「賢子様、道兼の次男と結婚するのか。『光る君へ』で考えると、何と因果な…」などの声。反響を呼んだ。
今作の賢子は今後(物語の先に)、どのような人生を歩むのか。
「総集編」は12月29日(後0・15~4・03)に放送される。