ドジャースからFAになっているキケ・ヘルナンデスがポッドキャストのトーク番組「ザ・ショップ」に出演。地区シリーズの第5戦でパドレスに勝利した後のライブ中継で「Fワード」を発したことで罰金を科されたが、当初は1試合の出場停止処分を受ける予定だったと明かした。
ヘルナンデスはその試合で2回裏にダルビッシュ有からソロホームランを放って先制、チームは最終的に2-0で勝利した。試合後、中継のFOXスポーツのケン・ローゼンタール記者が生中継でヘルナンデスに「このドジャースは過去のチームとどう違うのか?」と尋ねた。ヘルナンデスは約5秒間、周囲を見回して間を取り、「今、生放送中ですか?」と確認。その上で「俺たちは『クソくらえ』って思っているからだ」と「Fワード」を発した。
ロサンゼルスタイムズ紙によると、MLBには選手がテレビで悪い言葉を使うことに関する具体的なルールはないが、MLB規則第21条では「野球の利益に反する行為、取引、実践、または行動」に対して選手を処罰できると定めている。連邦通信委員会(FCC)にはネットワークTV放送で「極めて攻撃的な」言葉を使用することに関するルールがあるが、通常、規則違反があった場合には放送局が罰せられる。
ヘルナンデスは、全米中継のテレビの前であえて過激な言葉を選んだ理由について「心からの正直な答えで、チームを表現する方法は他にないと思った。生放送で悪態をついてしまい、批判も多かったけど、ポストシーズンの戦いをファンにとってより感動的で記憶に残るものにした。ファンはその考え方を受け入れて一緒に楽しんでくれた」と言う。そして実をいうと、MLBはもっと厳しい処分を科そうとしていて、1試合の出場停止処分とより高額の罰金だった。「でも、いい代理人と選手会のおかげで、出場停止は撤回され、罰金も少し減額された。本当に助かりました」と明かす。
出場停止処分があれば、メッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズか、ヤンキースとのワールドシリーズで、どこかで1試合出られないところだった。結果、ドジャースは過去5年で2度目の優勝を果たした。 ヘルナンデスはフリーエージェントでどこに行くかについてこう答えた。「最優先事項は多分ドジャースに戻ること。もう一度優勝を狙える位置にいる。もしドジャースじゃないなら、ポストシーズンで勝ち進めるチームに行きたい。だって、僕には10月の野球が必要。それが僕の一部。僕はプレーオフの野球にちょっと中毒になっていて、それが人生には欠かせない」と説明している。