J1福岡は20日、クラブの公式サイトを更新。16日に行われた金明輝新監督(43)の就任会見について、異例ともいえる要約書を公開した。
クラブは「いつもアビスパ福岡を応援いただきありがとうございます。先日開催いたしました新監督就任記者会見を要約書としてまとめました。また、クラブへ寄せられたその他のご意見やお問い合わせについても併せて記載しております。長文ですがお時間のある際にご覧いただけましたら幸いです」とし、一問一答形式の要約書を掲載した。
要約書には約1時間20分のロング会見で行われたやりとりを記載。サポーターに向けて金監督就任の経緯などについて改めて説明、周知する内容となっている。
また、クラブに寄せられた意見として「サポーターが分断されたという意見についてどう思うか」の質問には「今回の人事は、いくつかの選考ポイントや選択肢がある中で、クラブの基本理念を軸として、フットボールのさらなる強化、勝利の観点で選考プロセスを踏んで決定いたしました。反対の方々にもご理解をいただけるよう取り組んでまいります」と回答。
「社長からの説明はないのですか」との質問には「業務執行責任者は社長ですが、監督人事は取締役会事項となりますので、代表取締役である会長職の川森にて記者会見で説明させていただきました」などと回答した。
金氏を巡っては鳥栖の監督を務めていた2021年12月に退任後、指導時に選手やスタッフへの行き過ぎたパワーハラスメント行為があったと認定された。これを受け、指導者ライセンスがS級からA級に降格。その後、社会奉仕活動への参加などを経て22年から町田HCに就任していた。
そんな中、11月上旬に一部で福岡の新監督に金氏就任が決定的と報じられると、福岡のサポーター団体が抗議するなど再考を求める声が上がった。しかし説明のないままクラブが今月13日に金氏の新監督就任を“強行発表”したため、サポーターなどから金氏就任を疑問視する声や、説明を求める声が上がっていた。